制作・出演 : ロヴロ・フォン・マタチッチ
1966年、NHK響との最初の「第九」。当時の日本を代表するソリストを揃え、日本の2大歌劇団の合唱部をはじめとした最強の合唱団を従えて、マタチッチの伝説の演奏を蘇えらせている。
来日時にブルックナーの交響曲第5番を取り上げ、注目を集めたマタチッチが、再び取り上げたブルックナー。来日直前にプラハの春事件が起きたためか、マタチッチの指揮にも気迫がこもり、緊張感みなぎっている。
大曲を続けざまに指揮した1967年の録音と69年の録音をカップリング。3曲とも今回が初出だ。今や聴かれなくなった、がっちりとした骨太のモーツァルトとベートーヴェンが感動的だ。
名誉指揮者の称号が贈られた1966年2度目の来日時の第1番と、68年4度目の来日時の第7番。第1番は今回が初出音源で、第7番は最晩年の演奏とは違い、颯爽として推進力に満ちたベートーヴェンを聴かせている。
語り草になったブルックナーの第5番同様、ワーグナー指揮者としての実力を見せつけたワーグナー・プログラムの一夜を収録。自らの編曲による「神々の黄昏」など、圧倒される演奏が繰り広げられている。
1968年のチェコ・フィルとの「悲愴」も豪壮で迫力満点だったが、1年前のこの録音は、ライヴだけに、気迫がみなぎり、動と静の対比も鮮やか。きりっと締まった、感傷的ではないチャイコフスキーが聴ける。
マタチッチ晩年の録音。当時良く取り上げていたハイドンとベートーヴェンで、マタチッチの至芸ともいうべき指揮ぶりが堪能できる。ローザンヌ室内管も充実した響きを作り出している。
発売元
日本コロムビア株式会社マタチッチの珍しいオペラ全曲盤で、NHK響が名誉指揮者の称号を贈った1967年の録音。ドイツ音楽の伝統を色濃く残していたオーケストラと歌手陣を良くコントロールし、見事な演奏を聴かせている。
制作・出演
アルトゥーロ・サージ / ジャン=ニコラス・ブイイ / フランクフルト市立劇場管弦楽団 / フランクフルト市立歌劇場合唱団 / フランクフルト市立歌劇場管弦楽団 / ベートーヴェン / ロヴロ・フォン・マタチッチ発売元
日本コロムビア株式会社マタチッチが戦後に活動を再開して4年目、バイロイトに初登場した60歳の頃の録音。マタチッチの貴重なオペラ録音で、全曲盤ではないが、全10曲を抜粋。ベートーヴェンの熱い思いが伝わってくる。
発売元
日本コロムビア株式会社リヒテルの個性が遺憾なく発揮されたアルバム。抒情的でロマンティックなグリーグや、繊細なシューマンといった先入観を打ち砕くダイナミックで気迫に満ちた演奏を聴かせている。マタチッチも負けてはいない。
発売元
キングレコード株式会社73年末のN響第九は名誉指揮者マタチッチを迎えこの年落成した渋谷のNHKホールで行なわれた。冒頭の主題提示から力が漲り巨匠の面目躍如たる名演である。ライヴゆえの粗さが散見され、独唱のスタイルも古風だが、ほとばしる情念と豪放な迫力は比類ない。