制作・出演 : ワルター・ギーゼキング
20世紀前半から半ばにかけて活躍したギーゼキングの代表作、モーツァルトのピアノ曲全集からの1枚。初期の作品を集めた本作では、ギーゼキングならではの玉を転がすようなタッチの演奏が瑞々しい。
20世紀前半から半ばにかけて活躍したピアニスト。日本ではモーツァルトとフランス近代のスペシャリストとして絶大な人気を誇った。明確なタッチとふくよかな音が合致した、気品に満ちたモーツァルトだ。
ギーゼキングの代表的な録音であるドビュッシーのピアノ・ソロ作品全集からの1枚。いまだにドビュッシー演奏の中で、重要な位置を占めている。豊饒さと明快なリズム、音色の移ろいなど、他の追随を許さない仕上がりだ。
ドビュッシーの後期の傑作、練習曲第1、2巻と初期から中期の比較的珍しい小品をまとめたアルバム。練習曲でのギーゼキングのテクニックの冴えもさることながら、ここでは小品の演奏も聴きものだ。
いまだにこの2作品の規範的演奏のひとつに挙げられる名演。粒立ちのいい美しい音、精妙なリズム、微妙に変化しながら生成される豊かな音楽。明快にして淡い幻想性も表出する不朽の録音と言える。
当時の演奏家としては非常にレパートリーが広かったギーゼキングの、現代もなお名演とされるドビュッシーの「ベルガマスク組曲」や「子供の領分」を含む作品集。情緒を排し、明快な響きとリズムで組み立てている。
ギーゼキングは、非常にレパートリーの広いピアニストだったが、モーツァルト弾きとしても有名だった。本小品集は、モーツァルトのピアノ・ソロ全集のうちの1枚で、巨匠の弾いた小品集として記憶に残る秀作だ。
フランス近代の演奏に卓越したセンスを聴かせていたギーゼキングの、中でも代表的なラヴェルの全集。優れたテクニックの上に成り立つ、明確で明快なリズムと作品構築は、時代を超えた名演と言える。