制作・出演 : 二代目
中村仲蔵/鹿島の棒祭り中村仲蔵/鹿島の棒祭り
活気を見せている落語に比べなかなか低迷期を脱しきれない浪花節の世界だが、この人の伸びやかな声と艶のある節まわし、そして心地よい啖呵は、平成の浪花節復興に期待を抱かせる。勝太郎節を受け継ぎながら造りあげつつある福太郎節がじつに美味。
NHK落語名人選73 ◆三十石 ◆りんきの独楽NHK落語名人選73 ◆三十石 ◆りんきの独楽
東京風の上方落語を東京の高座で演じていた京都出身の小南。京と大阪を往復する三十石船を舞台にした「三十石」では、さすが京都出身の小南ならではの風情がかもし出されていく。「りんきの独楽」の調子のよい語り口調につい引き込まれてしまう。
NHK落語名人選75 ◆天王寺詣り◆貝の村◆船弁慶NHK落語名人選75 ◆天王寺詣り◆貝の村◆船弁慶
大正から昭和の戦後にかけて東京で活躍した大阪落語の百生は、ダウンタウンの浜ちゃんと口調が似ているのにびっくり。64年に亡くなっているので初めて聞く方も多いのでは。典型的な大阪噺である「船弁慶」を東京でここまでやれた人がいたとは。
NHK落語名人選 100 ◆七度狐 ◆夢八NHK落語名人選 100 ◆七度狐 ◆夢八
先代の金馬の弟子で、東京で修行をして上方落語で開眼した小南師匠。ふんだんにちりばめられるギャグがなかなかいいテンポで、いま聴いても古さを感じさせない。(1)は狐に(2)は猫に化かされる噺で、上方落語独特の鳴り物も入り、ほどよいえげつなさがいい。
上方艶笑落語集湯屋番/堀越村のお玉牛上方艶笑落語集湯屋番/堀越村のお玉牛
84年収録の「うれしカルカル」仁鶴とタイガース命、春蝶はんの艶噺。艶噺といってもギラギラしたものはなく、どちらもじっくり聞かせる。とりわけ春蝶さんの名調子が懐かしい。解説が初回のままで「春蝶さんは健康に気を遣い云々」の記述がいささか悲しい。