制作・出演 : 五代目
特選落語名人会 11特選落語名人会 11
志ん生の十八番「火焔太鼓」(1)は58年NHKラジオでの録音。この噺、滑稽であるばかりでなく、女房にガミガミ言われている亭主の姿が我が身のごとく思える瞬間がある。座りしょんべんするな! がいい。53年TBSラジオでの録音の「風呂敷」は長屋の艶笑噺。
ききたい落語家シリーズ 1ききたい落語家シリーズ 1
『妾馬』は親子共演で、昭和30年に関西と中部では放送されたが、東京では未放送という貴重な音源。まだ元気いっぱいの親父と27歳という若さの伜の、活気にあふれた高座は気持ちいい。『鮑のし』も同時期の音源で、主人公の甚兵衞がいきいきと描かれている。
古今亭志ん生名演集古今亭志ん生名演集
ニッポン放送の音源のもので、昭和31年から昭和35年までの最高潮の時期の話術が聞ける。録音状態もけっこうよいのがうれしい。「火焔太鼓」はもちろんだが、「らくだ」や「文違い」の心理描写にうならされる。そして「大津絵」など珍しい録音も入っている。自在なテンポ、本能的ともいえる間(ま)の取り方、聴くものを快楽の波間に漂わす天才的な語りをあらためて聴くのも一興だ。