制作・出演 : 池松宏
日本の詩日本の詩
思わず口ずさみたくなるような、誘いに満ちた歌い回しの上手さに唸るばかり。高音域中心に弾かれる「すみれの花咲く頃」など、美声のバリトンを聴くような錯覚に陥る。編曲も総じて趣味が良く、自らピアノも担当する小林信吾のセンスは特筆したい(「黄昏のビギン」は聴きものだ)。たっぷりとした残響が美しい録音。★
ラフマニノフ:チェロ・ソナタ レスピーギ:アダージョと変奏/ラフマニノフ:ヴォカリーズラフマニノフ:チェロ・ソナタ レスピーギ:アダージョと変奏/ラフマニノフ:ヴォカリーズ
ずっと大好きだったというラフマニノフのチェロ・ソナタだが、深い思い入れが軽やかで表情豊かな表現となって、のびのびと弾かれていく。ハスキーな音色のコントラバスで弾かれるほうが、この作品にはふさわしいとも思えてくる。他の2曲も同様に美しい。ピアノも上々。
オーパ、コントラバス!オーパ、コントラバス!
池松宏のソロ・デビュー作。N響の首席奏者だったときのもので、「へぇー」と思ったものだった。セカンド・アルバムと比較すると、ちょっと生硬さもあったりするが、コントラバスの重々しさと、意外に滑らかで軽やかな感じとがミックスしていて、結構楽しめた。
5つのアヴェマリア5つのアヴェマリア
N響首席コントラバス奏者・池松宏の3枚目のアルバム。「アヴェマリア」を中心に静かで美しい小品が収められている。池松のコントラバスが早川りさ子のハープに乗って伸びやかに歌う。多重録音による池松一人でのコントラバス五重奏も優しく温かい。
PREV1NEXT