制作・出演 : 波多野睦美
ひとときの音楽 バロックの美しい歌ひとときの音楽 バロックの美しい歌
タイトルはパーセルの作品の一節から取っているのだが、まさにひととき、この慌ただしい社会のなかに生きるあれこれを忘れさせてくれるアルバム。波多野の表情豊かな、あるいは抑えた表情による歌の数々の美しさ。寺神戸以下のアンサンブルの絶妙な間合い。
美しい日本の歌美しい日本の歌
波多野睦美の歌う“日本の歌”はとても自然体だ。いい意味で全然バタ臭くない。ほとんど脱力系といえるかもしれない。古楽を専門としてきた波多野だからここまで大胆な表現ができるのだろう。日本の歌の本来の美しさが満喫できる。★
アルフォンシーナと海アルフォンシーナと海
このCD、聴いて良かった……歌とギターによる、シンプルでアルカイックで、ほのかに民族的な、かけがえのない宝のような歌の数々……音楽は聴き手を襲わず、静かに穏やかに、しっとりとしたため息とともに我々の心へそっと忍び込む。ただひたすらに音楽。★
放浪放浪
つのだたかしのリュートを中心に、4人の演奏家たち+αが集った“無国籍バンド”がタブラトゥーラ。古楽器の現代性はここにある。“快楽聴覚”をテーマに、いともたやすく時間と空間の限定を跳びこえるようなその音楽は、聴き手の裡に懐かしさと郷愁とを見事に残す。