音楽むすび | 制作・出演 : 真心ブラザーズ

2005年夏に活動再開して以来のアルバム。“歌”に焦点を絞ったプロダクションのおかげもあってだろう、倉持と桜井、それぞれの持ち味の違いを生かした無理のない一枚に。一筆書のような簡潔な言葉づかいの中に真情がにじむ倉持作(9)が滲みます。★

『GOOD TIMES』の中でも、分厚く重たいベース・ラインと、「わっ、言っちゃった」のヨーチ節が全開の歌詞が強い印象を残した異色の(1)と、“リラックス、オープン&エンジョイ”ナンバー2(SINGLE MIX)を収録したマキシ。ジャケ写はなんと森山大道!

ソウルやヒップホップへの傾倒を露にしていた彼らの新譜はなるほど、なダンス・ミュージックのフォームを使った、プライマル・スクリーム的解釈の新境地的フォーク作品。現状で大満足! と宣言するアンチ・ロックな詞が新鮮かつむしろロック的。★

真心ブラザーズの人気曲2曲を、コズミック・ヴィレッジの黒羽康司、SP1200プロダクションズの森俊彦、キュービズモ・グラフィコが夏テイストにリミックス。98年夏の有明レインボー・ステージでのライヴ・ヴァージョンも収録してます。

ここ数年、かなりバイオレンス的な方向へとベクトルが向き、グランジ系のハードなものやラップなども躊躇なく取り入れていた彼らだが、今作はその辺の作風が影を潜め、さわやかで心地いいサウンドにくるまれたポップなナンバーが並ぶ。聴きやすい。