ブラジルのミュージシャンと共演した本格的なサンバ・アルバム。現地に滞在しその音楽性をさらに広げた菅野の溌剌とした演奏が聴かれる意欲作で、ピアノのほかにエレピやメロディカも披露している。
つんのめり型とでもいうのだろうか。リズム・セクションとのほんのわずかなズレが緊張を生み、ピアノのプレイを際立たせている不思議な技が魅力。(3)(4)(5)はそんなスタイルにぴったりの曲なのだと気付いた。聴き終わって残響がなぜかとっても心地いい。