制作・出演 : 藍川由美
魚のいない水族館〜林 光リング集〜魚のいない水族館〜林 光リング集〜
近現代の日本歌曲で定評のある藍川由美が、自由劇場や黒色テント68/71の演劇やブレヒト作品の劇中歌による林光ソングを取り上げた。振り幅いっぱいの表現と明瞭な日本語が、清冽な印象を与える。作曲者自身のピアノは控えめだが慈愛がこめられている。
アジアの唄声アジアの唄声
解説ではプロデューサーも述べているが、藍川のこのアルバムに対する思い入れは十分過ぎるほど伝わってくる。だが情熱の強さに比例した客観がなければ、受け手(聴き手)は辛い。たとえば、中国民歌がなぜハープ伴奏なのか、音楽的な必然性は感じられない。
舞〜橋本國彦歌曲集舞〜橋本國彦歌曲集
芸術歌曲から、戦意を高揚させるための曲まで、大正から昭和を時代とともに生きた橋本國彦。戦争によって思わぬ道を歩んだこの作曲家への思いが伝わってくるのは、さすがの藍川由美。ただ“鑑賞”するにはちょっとキツイ曲も。花岡のピアノも上々。