制作・出演 : 藤原清登
ジャズ・ベースの第一人者、藤原清登がオーディションで集めた8人編成のニュー・バンドでの録音。藤原が講師を務める洗足音大の元生徒を含む、20代中心の若手からなる。ホレス・シルヴァー、チャールス・ミンガスなどのファンキーな曲を新鮮感覚で聴かせる。
ベースの音、ピアノの音をこんなにも真剣に聴かせるアルバムは少ない。モネのジャケットの印象通りに、淡々と心を表象する3人。普段10度チューニングでプレイするサントルソラに、藤原の持つ深いベースの音が遊ぶ、ピアノ・ジャズの午後の曳航。★
“和”に題材を求めるというNYの常道といってもいい選択で録音された作品。題材、アレンジと確かに工夫の跡が滲み出たアルバムに仕上がった。清登〜竜飛という個性あふれる二人も健闘し、構築的になりがちなピアノ表現をバックアップしている。
『スイングジャーナル』誌の邦人ベース部門No.1ベーシストの最新作。録音会場に徹底的にこだわり、最終的にフランス、シノンの修道院で録音されただけあって、素晴らしく贅沢な響きが特徴だ。
タイトル通りのエリントン&ミンガス集。普通トリオではちょっと取り組みづらい対象だが、そこはさすが楽器の機能を知り尽くしている藤原清登だけに、雄弁なベースにものをいわせて壮大なエリントン&ミンガス・ワールドを完成させた。刺激的な演奏。★
あくまでアコースティック・ベースの真価にこだわる藤原の本作は、まずタイトル曲が売り。だが、そんなベースへのこだわりが決してトリオを圧迫しないところが彼の本領。スタンダードも自作もどこか爽やかで,きちんと聴き手を迎えてくれるのが嬉しい。★
これまでMG4などグループでの活動が中心だった名手、藤原が、自分のベース・プレイを大きくフィーチャーした快心のアルバム。クラシックで培ったテクニックで銘器ガリアーノならではの深遠な響きを堪能できる。バラエティに富んだ選曲も万人向け。★