制作・出演 : 遠藤郁子
ベートーヴェン:月光ベートーヴェン:月光
ポピュラーな3曲のソナタ。しかし少し聴けばこれが“売れ線ねらい”のCDではないことがわかる。外面的なところがなく人を引きつける演奏。様式論とか歴史性よりも遠藤の個人的な音楽が聴こえてくる。言葉を選び味わい、自分自身に語りかけているようだ。
ショパン:空風火水地ショパン:空風火水地
ショパンのポロネーズ全集。ニュアンスも起伏も豊かで、ファンタスティックな表現を生み出しているけど、民族的な色彩の味わいやショパンのヒューマンな魅力の表出といった点で少しもの足りない感じ。遠藤郁子流の解釈と演奏、どの曲もそんな印象を受ける。
ショパン:春夏秋冬ショパン:春夏秋冬
『ショパン序破急幻』に続く今回のアルバムで、遠藤郁子はop.28とop.45の合わせて25の前奏曲の各曲に、彼女の故郷北海道の四季折々のイメージ・タイトルを記し(たとえば第2番は「鮭の墓場〜晩秋」)、望郷の念を交えつつ思い入れの深い演奏を聴かせる。
ショパン:序破急幻ショパン:序破急幻
ショパンと能、という組み合わせは個性的であるが、ライナーを読むと納得できるものである。ノクターンとバラードを能の演目の流れに合わせてプログラム。着物でピアノを弾くというスタイルも、一貫したコンセプトのなかにあって、納得。演奏も上質である。
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