音楽むすび | 制作・出演 : 錦織健

いろいろな角度から撮った錦織健の悩ましげなモノクロ写真。ロマンティックなオペラ・アリアと情熱的な(7)。そして、ちょっとたどたどしく聴こえる英語がより身近な感じを抱かせる(8)。彼のソフトな歌声が耳をくすぐる、ファンにとってはたまらない1枚です。

錦織はじめての日本歌曲集。とはいえ、久保田利伸の(11)や、昭和初期のジャズ・ソング(12)などを入れているのが錦織らしい。伴奏の編曲もオーソドックスさの中にも新しさを盛り込んでいる。ゆったりとしたテンポでとてもていねいに歌っていて、なかなよいのだ。

ネスカフェのCFで今やおなじみになった錦織の快作。前半は少々ポピュラーな編曲のトスティなどの歌曲、後半はオペラ・アリアと、彼の舞台を見たことのない人でも楽しめるようなアルバム。本領発揮のオペラ・アリアでは気持ちよさそうにうたっている。

某コーヒーメーカーのCFでお茶の間でもお馴染みの若手テノール錦織健の新録音。手際良く選曲されたオペレッタの名曲で彼のリリックな歌声が楽しめる。TVから流れて来る一寸気の毒な「誰も寝てはならぬ」よりはずっと壷にはまった立派な歌唱である。

「星は光りぬ」と同時にリリースされたアルバム。こちらではかなりポピュラーよりの発声で、ジャジーな雰囲気作りに成功している。とはいえ、そこはやはりオペラ歌手。崩しきれないところは御愛嬌。英語の発音がイマイチなので、以後の研鑽を望む。

甘く澄んだ声と細身のルックスは、オペラ界のニュー・スター・テノールの素質十分。ガチガチのオペラ・アリアではなく、少しくずした雰囲気のこのアルバムでは、しかしオペラティックな発声の妙を聴かせてくれる。音程の不安定なのがちょっと気になる。