制作・出演 : 電気グルーヴ
AA
かつてない懐の深さと独自性。難産の甲斐もあり、本作でついに彼らはその2つを手に入れてしまった。テクノという窮屈な枠から逸脱し、電気グルーヴにしか到達できない世界へ。彼らの徹底的に屈折した攻撃性は、我々が今いるこの世界を過激に歪ませる。
オレンジオレンジ
ソロ・シリーズでだいぶガス抜きしたのか、グループ名義の前作『ドラゴン』に比べると、深夜放送系のみみっちいネタがずいぶんと復活。バックはタイトなテクノのまま、こんだけ貧乏臭い歌を聴かせるってのもちょっとスゴい。岡村靖幸以下、異色ゲストも。
ドラゴンドラゴン
疾風怒涛のテクノ魂を一般マーケットに持ち込んだ確信犯が電気である事実を誰が否定できようか。本作も我が耳に限りなく暴力的に殴り込み、我が脳味噌の髄にひたすら幻想をブチ込む。この非常に原始的で殺人的な快楽を持って未来に羽ばたこう。
VITAMINVITAMIN
電気が世間的なブレイクを遂げた会心作。デビュー以来(特に砂原良徳の加入後)、テクノ・サウンドの究極を追求と同時に発展させ続けているが、今作は、細部に渡るその生々しいまでに偏執的な音への拘り方に注目。電気サウンドの総決算的見事な水準だ。
KARATEKAKARATEKA
音楽のスタイルなんて関係ないねっていう気分を最も軽快なステップでリアルに形にしている電気グルーヴの3作目が早くも登場。情けないほど風俗的、かつ哲学的な(?)作り物として提供される“顔の見え過ぎるテクノ”という逆転の構図がおもしろい。
UFOUFO
馬鹿なパワーが世界を制す!? そう思わさずにはおかない電気グルーヴのこいつは唯我独尊、無我夢中、支離滅裂で五里霧中(何のこっちゃ)のとんでもなくファンキー・モンキーなアルバムだ。彼らがパロディそのもの、その開き直りが凄い。