制作・出演 : easternyouth
88年の結成以降、 日本国内外のパンク/エモーショナル/オルタナティブ・シーンに 影響を与えつづけているロックバンド、イースタンユース。 伝説的とも言える昨年の野音公演大成功を経て放つ 3年ぶり18枚目のフルアルバム。 吉野寿(エレキギター・ボイス)を中心に1988年に札幌で結成された3人組パンク・ロックバンドeastern youth。 エモーショナルなハードコア・サウンドに日本語の歌詞を載せた独特なスタイルで、多くのバンドに影響を与え、 その影響を公言するバンドも多数。 昨年の秋には、17年ぶりに日比谷野音ワンマンを開催。完全ソールドアウトの超満員の中、 31年の活動から新旧の楽曲を網羅、イースタンのライブ史上最多曲数・最長時間となった、 この歴史的ライブを収録した『eastern youth 日比谷野外大音楽堂公演DVD 2019.9.28』が今年の3月に発売、 さらには全国6か所にて劇場公開が決まるほどとなった。(一部劇場にてコロナ感染拡大の影響で延期中)。 自身のライブシリーズ「極東最前線」には盟友・NUMBER GIRLのゲスト出演が決まるなど、 さらなる精力的な活動に向かい始めた頃に迎えた自粛期間ではあったが、 3年ぶり18枚目のフルアルバムのリリースが決定。 所謂、イースタン節全開のフルアルバム。 タイトルは「2020」 -青白い鉄塔が今日も光っている単純な感情で今日も笑っている -歩き出してしまえばもう行くしかねえんだ 朝日に夜を 縫い付けて -俺たちの現実は今日も続いている
結成から21年目を迎えたベテラン・ロック・トリオの13枚目のアルバム。今のJ-POPに多い安易で空虚な青春応援歌の対極にあるような、ヒリヒリとリアリティのある言葉で歌われる真の応援歌は、仄かな希望や優しさ、温かさがジワリと伝わる彼らの代表作になり得る力作。
結成20周年を記念したベスト・アルバムのキング時代編。孤高の存在感を確立して以降の飽くなき進&深化を表した全13曲を収録。持ち前の叙情性と変幻自在なリズム・セクションを武器に、エモなどのジャンルを突き抜けての根源的なロックが刻み付けられている。
哀愁漂うヴォイス、力強く激しいサウンドや近代詩風の歌詞など独自の表現力が、ハードコア・パンク・ファンから支持されているeastern youthのベスト盤。トイズファクトリー所属時代の音源から厳選された一枚だ。
ベテラン・ロック・トリオ久々のシングル。ノイジィなギターに脳みそをかきむしられる快感に身を任せながらもスーッと言葉が入ってくるのがスゴイ。これも吉野のヴォイス力のなせる業か。「一分間」はコクシネルのカヴァーだが、しっかり自分のものにしている。
前作『DON QUIJOTE』から約1年半ぶりとなるイースタン・ユースの6thアルバム。胸に響く日本語詞と、エモーショナルで琴線に触れるサウンドのイースタン節はさすが。彼らの真摯な思いが感じられる作品だ。
通算10枚目のアルバムはここ数作とは異なる東京レコーディング。東京の物理的/心理的な暗闇の中で過去の輪郭は曖昧になり、未来が自分たちに近付いてくる……予感は丁寧なんだけど感情に突き動かされるままのメロディ描写によって自然と浮き彫りになる。★
ますます無駄な音を除去したサウンドに、叙情美の増した美しい歌詞は、安易に“ガンバレ”的メッセージを連発する“その他大勢”にはない、真に聴き手を鼓舞する力を持っており、人生紆余曲折あれど寄り掛かることなく立て、と促す。これぞ日本のロック。★
2002年初夏の米国ツアー直前に録音。イースタン節なわけだが、今回はドラムの音の迫力が特に聴きどころだ。じっくりと感情が湧き立つ2曲で1枚の作品として仕上がっている。リーダー格の吉野が住む街の光景を切り絵にしたアート・ワークも素晴らしい。
すばらしい。パンクだのエモだの和風情緒だのウンチク垂れる前に、拳を握り締め腹に力を入れて心で聴く音である。それでも心に突き刺さる全身全霊の熱量を感じられぬ人は、ロックには縁がなかったということだ。なんて断言をしたくなる最高傑作。