音楽むすび | ジャンル : J-POP

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The Golden Age Of Punk RockThe Golden Age Of Punk Rock

Ken Yokoyamaがカバーアルバムをリリースする。横山健が参加しているバンドとしては、過去にBBQ CHICKENSが『Fine Songs, Playing Sucks』というカバーアルバムを2003年に発表しているが、Ken Yokoyamaとしては今作が初めて。 日本のミュージックシーンではカバーアルバムが流行った時期があったが、その流れとはまったく別と言わんばかりのタイミングでリリースするのが彼ららしい。元々、こういった作品を出したいという意志はあったはずだ。 そもそも、横山健はカバーの名手である。誰もが知るポップスの名曲に驚くようなアレンジを加えたり、ゲラゲラと笑いたくなるようなスパイスを加えたり、かつてない解釈を施すことで新たな魅力を引き出したり、過去数十年以上にわたって自身のオリジナル曲と同じぐらい高い評価を得てきた。 しかし、今作は少々方向性が異なる。タイトルは『The Golden Age Of Punk Rock』。 パンクロックの黄金時代の楽曲をピックアップした、明確なコンセプトをもつカバーアルバムだ。 若手ではなく、彼らのようなベテランバンドがこうしてパンクロックの名曲と真正面から向き合うことに、パンクロックへの最大限のリスペクトと愛情を感じずにはいられない。 彼らのようにキャリアのあるメンバーが集まったバンドによるカバーアルバムだからこそ、その選曲は大きな注目を集めるはず。メンバー4人がアイデアを出し合って決めたというラインナップはNOFX、Bad Religion、LAGWAGON、No Use For A Name、ALL、RANCIDといった、往年のパンクキッズなら誰もが知るバンドばかり。それでもまだ「なんであのバンドは入っていないんだろう」と気になってしまうのはKen Yokoyamaだからこそ。 さらに、楽曲のチョイスも非常に興味深い。なぜその曲を選んだのかそれぞれ理由を聞いていきたいぐらい好奇心を掻き立てられる。  サウンドからもオリジナルに対するリスペクトと愛情を感じる。意表は突かない。笑いもない。実直さが際立つアプローチに好感が持てる。 どの曲が一番とは言えない。聴く人によって熱くなる曲は異なるだろう。リード曲がNOFX「Stickin’ in My Eye」というのもいい。 NOFXは今年10月に終了するツアーを最後に解散することが発表されている。彼らを敬愛する横山だからこそのチョイスだと言える。 今作をただのカバーアルバム、ただの企画盤だと受け止められないのは、そこにバンドの強い意志を感じるからだ。 もちろん、こういう作品を出したかったという創作欲が一番だとは思う。しかし、これは長年にわたってシーンの先頭を突っ走ってきたKen Yokoyamaとそのメンバーからのパンクロックに対する恩返しでもあるのだ。

AoooAooo

石野理子、すりぃ、やまもとひかる、ツミキによるバンドAoooの1st AL Aoooが活動一年を経て初のアルバムをリリース。メンバーそれぞれがソロで実績を持ち、全員が作詞作曲できるという武器をフルに生かした全12曲入りのセルフタイトルアルバム。 時代の波を乗りこなし、時には飲まれそうにもなりながら、自らの音楽で道を切り拓いてきた4人が”今”出逢って鳴らすサウンドは、どこまでもピュアでストレート。 それぞれのルーツも感じさせながら、バンドで音を鳴らす歓びも溢れ出てくるような、どこを切っても瑞々しい渾身の1枚に仕上がった。 ●アーティストプロフィール; 元・赤い公園のボーカルでありソロアーティストとして活動する石野理子(Vo) 、VOCALOIDカルチャーをバックグラウンドに持ちながら、本人歌唱のライブも精力的に行うすりぃ(Gt) 、YOASOBIやももいろクローバーZなどのサポートも務めるやまもとひかる(Ba) 、 自身が作詞作曲編曲を務めるユニット・NOMELON NOLEMONのライブやMVにおけるドラミングも評判のツミキ(Dr) によって結成。バンド名はメンバーの血液型に由来。

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