ジャンル : クラシック > 室内楽曲
ホルンのロマン性豊かな音色を存分に生かした、第3楽章は死せる母に対する悲歌といわれるホルン三重奏曲。クラリネットとチェロの調和の取れた融合から生み出される、幾分翳りを帯びたロマン的情緒が漂うクラリネット三重奏曲。ブラームスの2曲のトリオを収録しています。エッシェンバッハを核に、ザイフェルト、ライスター、ドロルツ、ドンデラーといった錚々たる演奏家が顔を揃え、ブラームスの世界を美しく表現しています。
ピアノに重点が置かれてはいるが、情熱的で激しい感情の吐露がチェロで表現されているショパンのソナタ。作曲者自身が「貴婦人向きの華やかなサロン音楽」と評した《序奏と華麗なるポロネーズ》。ピアノの詩人としてあまりにも有名なショパンは、極めて少数ですが室内楽のための作品も残しました。ロストロポーヴィチのチェロとアルゲリッチのピアノが詩的な世界を美しく歌い上げています。シューマンの《アダージョとアレグロ》を併録。
第1楽章の第1主題がひばりの囀りを思わせるところから標題が付けられた《ひばり》。第2楽章の変奏主題に歌曲〈皇帝賛歌〉を用いたところから愛称が冠せられた《皇帝》。快活な主題が狩猟を連想させるためにタイトルが付された、平明快活な曲想で人気の高い《狩り》。定評のあるアマデウス弦楽四重奏団による明快で洗練された演奏によって、ハイドンとモーツァルトの最も有名な弦楽四重奏曲3曲をカプリングしたアルバムです。
制作・出演
アルフレート・プリンツ / ウィーン・フィルハーモニー管楽アンサンブル / カミロ・エールベルガー / カール・マイヤーホーファー / ギュンター・ローレンツ / クリスティアン・クバシュ / ディートマール・ツェーマン / モーツァルト / ローラント・ベルガーウィーン時代の最初のセレナードで当初は六重奏曲として作曲され、翌年オーボエが付加された第11番。短調で書かれた真摯でデモーニッシュな曲想の第12番《ナハトムジーク》。モーツァルトのセレナード2曲を収録したアルバムです。ウィーン・フィルハーモニーの管楽器の名手たちによって組織されたアンサンブルによる、このオーケストラがまだローカルな音色を残していた頃に録音された、味わい深い演奏を聴くことのできる一枚です。
19世前半に考案されすぐに廃れてしまった楽器、アルペジオーネのために作曲されたシューベルトのソナタは抒情的な美しさを湛えた作品です。現在ではチェロの重要なレパートリーとなっていますが、このアルバムではアルペジオーネが使用されています。歌曲集《美しき水車小屋の娘》の〈しぼめる花〉を主題とした変奏曲はフルートが名技牲を発揮する作品です。シュトルクとリンデによる新鮮な息吹に溢れる演奏で収録しています。
内面的情熱と理性が美しく調和したフランク、スペイン的な色彩感に満ちたドビュッシー、ジャズの影響が見られるラヴェル。フランスのヴァイオリン・ソナタの傑作3曲を収めたアルバムです。新世代のヴァイオリン界の先端を行く俊英ミンツの完璧なテクニックと磨き抜かれた音色、そして旋律を歌わせる豊かな音楽性は、この演奏でも見事に発揮されています。ピアノのブロンフマンも息の合った共演ぶりで美しい仕上がりを見せています。
旋法的な調性に縛られない独自の音楽語法の確立への第一歩を記した、夢幻的で色彩感溢れるドビュッシーの白鳥の歌となった弦楽四重奏曲。明晰な形式書法のなかにも瑞々しい感性と官能的色彩が窺える、生命感漲るラヴェルの弦楽四重奏曲。フランス近代の室内楽の名作2曲を収録した一枚です。高度な音楽性に支えられたエマーソン弦楽四重奏団の演奏は作品に備わる気品やエスプリを十全に再現しており、聴く人を魅力溢れる音楽世界へと誘(いざな)います。
ウィーンの舞踏歌のスタイルを模した明るい雰囲気の《愛の喜び》、それと対をなすレントラーのテンポによる甘く感傷的な《愛の悲しみ》、ベートーヴェンのごく初期の知られざる作品から主題を採ったとされる愛らしい《ロンディーノ》、古き良き時代のウィーンへの郷愁を込められた幻想的な《ウィーン奇想曲》。クライスラーの小品を中心にロマン派から現代に至るヴァイオリンの名作を、フェラスが美しい音色と優れた技巧で奏でています。
「チェロのプリンス」と呼ばれ、わが国でも多くのファンに親しまれ根強い人気を持ち続けていたフランスの名チェロ奏者フルニエの小品集です。バッハ&グノーの《アヴェ・マリア》やサン=サーンスの《白鳥》、ショパンの夜想曲第2番などの名作14曲を収録。限りない美音と常に音楽的な高貴さに溢れた、品位の高い演奏で聴く人を魅了し続けたフルニエのエンセンスが凝縮されたアルバムです。チェロが奏でる気品のある音楽をお楽しみください。