フツウにクラシックの作品を聴いているぶんにはあまり出くわすことはないが、どうしてどうして、一皮剥けばヴァイオリンは、人間の生々しい感情を赤裸々に表わすことにも長けている。スラヴ風・オリエント風の編曲による川井の演奏、そこを突いて濃厚である。