制作・出演 : 天野清継
グループの知名度はともかく、ギターの天野をはじめ個々では国内屈指の実力を誇る3人による、芳醇な響きのアコースティック・トリオ作品。全体的に涼しげで華麗な演奏が心地よい。とことん甘いバラードもまた良し。
聴きやすい内容ながら、決して甘口ではない。元クライズラー&カンパニーの竹下欣伸は、生音が重なる効果を良く知った好アレンジを今回も提供。アコースティック&近接感を強調した仕上がりからも、制作者たちの矜持が伝わる。広くない空間で、がっちり浸りたい音だ。★
通算10作目のアルバムは、アコギの楽しさを伸び伸びと打ち出したソロ作品。いかにもギターらしいコード奏法が飛び散るようなオリジナル曲の爽快感、メロディの主張をたっぷり活かしてざっくり弾くアレンジ曲、そのバランスもまた絶妙。「パフ」の収録が嬉しいなぁ。
人気ピアニスト、国府弘子のウィンター・ベスト・アルバム。これまでのソロ・アルバムの収録曲だけでなく、天野清継とのプロジェクト、HEAVENの曲も。クリスマス・シーズンに聴くのにぴったりだ。
CMへの起用で歌声が話題となっていたシンガーのデビュー&カヴァー作。彼女の歌唱力もさることながら、各曲で演奏を分担する天野清継、平岡雄一郎、鬼怒無月の三者三様のギター・プレイも見事。ヴォーカル・ファンだけでなくギター・ファンも楽しめる。★
4ビートのスタンダード中心の選曲、フルアコの繊細で空間的なトーン、バップの文法にのっとったフレーズ……。天野清継のギター・プレイはとても正統的だ。こういうド真ん中のプレイが今の時代、意外に難しかったり、勇気要ったりするんだけど。
アコースティック/エレクトリックの両刀使いで知られる人気ギタリストがヴォーカルに初挑戦したナンバーも収録した2000年のアルバムの再発。爽やかなロック/クロスオーヴァー・サウンドをバックに、歌心あふれるギターでさまざまな色合いを紡ぎだす。
代表曲のセルフ・カヴァーを含め、ギターの名手が多彩なサウンドスケープを描き出す。温かみのあるアコースティック・ギター、しっとりムードのジャズ・ギター、エッジの利いたフュージョンと、さまざまな角度から楽器の魅力を掘り下げたギター音楽の白眉。