挽歌
イタリアのプログレ・グループ、アレアの中心人物が78年に発表した、本邦初となる2作目。ここで展開されるのは通常の歌唱スタイルではなくて、モンゴルのホーミーなどに通じる発声法を取り入れたもので、前衛的かつ宗教的、宇宙的な空間を生み出す。
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幻惑の舞踏曲幻惑の舞踏曲
夭逝の異才が残したソロ作及び関連作が美麗な紙ジャケット仕様で復刻。『幻惑の舞踏曲』(90年)は、Sで始まる言葉を並べた実験詩を無伴奏で読み上げ続ける超実験作。S特有の歯擦音を意識的に使った朗読が学究的。『朗唱』(80年)は、ヴァイオリンをバックにホーミーなどの変幻朗唱を響かせる実況録音作。彼の異能ぶりを知る端緒にも最適だ。『コンサート・アット・エルフォ』(78年)は、声だけで生み出される異形の世界に気圧される実況録音作。『ロックンロール・エキシビジョン』(79年)は、技巧的バンド・サウンドをバックにプレスリーの名曲などをカヴァーした実況録音作。プレスリー風ホーミーなど奇異な場面も多々。『1979 イル・コンチェルト』(79年)は、前日に死去した彼の追悼コンサートを収録。当時のイタリアを代表する多彩な才能が集結した見本市的逸品だ。 2007/08/29 発売