ルガーノ・フェスティヴァル・ライヴ2006
アルゲリッチは何歳になっても挑発的なアーティストだ。我儘おばさまの眼鏡に適った若手が集められて、時代の今が反映された緊張感いっぱいの音楽が百花繚乱するルガーノ・フェスティヴァルは、その真骨頂。2002年からシリーズ化されているライヴ盤は、イベントの記録にとどまらない優れた演奏の録音でもある。弾き手、聴き手、どちらの側にいても、一音も疎かにできない“疲れる”演奏のつらなりはまさにアルゲリッチ節のオンパレードでもあり、CDとなっても“ながら聴き”を許さないテンションの高さだ。