世界初録音が半分ほどしめるこの第6集には、ハンガリー時代の初期作品から70年代後半までの作品が集められている。初期の作品は、バルトークやストラヴィンスキーらとの関連が聴けて興味深い。そして60年代のクラスターを駆使したオルガン曲が圧巻。
ナンカロウって人が生身には弾けぬ複雑怪奇なリズムを持つ自動ピアノ曲を作った。リゲティはそれに刺激され、名人なら弾けるものの、万華鏡的リズム変化の連続で弾く者と聴く者を錯乱させずにはおかぬ猟奇的傑作「練習曲集」を作った。これはその決定盤。 1997/12/12 発売