音楽むすび | 発売元 : 株式会社ユーキャン

ドリーム・ドルフィンの、新曲を2曲追加したベスト・アルバム。テクノを中心としたポップスといった感じですが、ユーロビート、ロック、ヒップホップなどに節操なく手を伸ばして、本当は何をやっている人なのかわかりません。

NORIKOのヴォーカルが強力なインパクトを秘めている。この歌声なしには、アルバム・コンセプトを聴き手に伝えるパワーも半減するだろう。よく伸びる声とテンポの良さから生まれるスピード感が詞やメロディに、より一層の深みをもたらしているのだ。

今年の初め、LUNA SEAのSUGIZOのソロに参加したことでも話題になった、19歳の女性テクノ・アーティストNORIKOのひとりユニット名がドリーム・ドルフィン。アンビエントあり、デジ・ロックありの、多面性を感じさせるマキシ・シングル。

“BLU DOGG”“PLALLAS”“DA-JOINT”などR&B系インディー・レーベルの作品を集めたコンピ盤。いずれの曲も正統的なR&Bで、特にオール・ザットとDEBによる“DA-JOINT”からの2曲は、美しいメロディーが印象的。

月に3万はヒップホップの新譜に費やしている自分ですらほとんど知らない、マイナーなヒップホップばかりを集めたコンピ。しかも、このジャケとタイトルで中身はアンダーグラウンド・ヒップホップだなんて誰が想像する? ちょっとアベコベじゃない?

活発なリリースが続くNorikoのユニットの本作は、ボーナストラックなどを含めて合計69分近くある作品に仕上げられている。この作品で、彼女はテクノやアンビエントといった枠を越えた自分自身の音楽を作る段階に突入し、着実な成果をあげている。