発売元 : EXTON
フランス近代連弾曲集ーフォーレ:ドリー/ドビュッシー:小組曲/ラヴェル:マ・メール・ロワ/ビゼー:子供の遊びフランス近代連弾曲集ーフォーレ:ドリー/ドビュッシー:小組曲/ラヴェル:マ・メール・ロワ/ビゼー:子供の遊び
はっとするような美しい音色に思わず聴きほれる。近代フランスのピアノ連弾曲でこれほど見事な演奏は今までなかったのではないだろうか。夫婦は一心同体と言うが、まるで4本の手を持った一人のピアニストが弾いているようだ。たゆまぬ研鑽の賜物だろう。★
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番、楽興の時ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番、楽興の時
いくら思い入れの強い曲といっても、あまりに濃厚にやられては、聴き手も疲れる。清水はそのあたりを十分に踏まえ、眼も覚めるような技巧を駆使しながらも、努めて客観的に弾き、かえってこの協奏曲の化物じみた凄みを浮き立たせる。指揮も好演だ。
ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」
2008年2月のチェコ・フィル定期演奏会におけるライヴである。スタジオ録音と比べさぞや燃えたぎる実演かと思いきや、コバケンらしい熱気をいくぶん抑制し、隅々まで十分なコントロールが行き届く。ローカル色を生かした正攻法の解釈で聴く者を唸らせる名演だ。
芥川也寸志:子供のための交響曲「双子の星」、映画音楽組曲「八つ墓村」、「八甲田山」芥川也寸志:子供のための交響曲「双子の星」、映画音楽組曲「八つ墓村」、「八甲田山」
芥川也寸志(1925〜1989)の30代前半に書かれた同作品は、宮澤賢治の原作をもとにナレーション入りの15楽章で構成されている。交響曲というには少々無理がある。むしろ描写性にすぐれた劇音楽に近い。それと映画音楽組曲「八つ墓村」と「八甲田山」も併録。芥川音楽の解明には不可欠な一点となろう。
ブルックナー:交響曲第5番ブルックナー:交響曲第5番
2008年から東京都響のプリンシパル・コンダクターを務めるインバルと同オケとの2009年の東京文化会館でのライヴ録音。快適なテンポで進められる、インバルらしいキレのよい演奏。第2楽章のカンタービレをはじめとする都響の弦楽器の充実ぶりが印象的だ。