1991年12月5日発売
祈り祈り
ゲリー・カーという人は、本当に歌心あふれた人である。このアルバムにもそれが非常に良く出ている。ルイスの好バックに支えられているからかもしれないが、コントラバスの“美しさ”を堪能できる。録音もたいへん豊かな響きで美しい。
コル・ニドライ/神技のコントラバスコル・ニドライ/神技のコントラバス
ブルッフの「コル・ニドライ」などチェロのレパートリーや、コントラバスのオリジナルな作品と共に他の楽器のための作品や黒人霊歌などのアレンジも加えた小品集。全ての曲がコントラバスと相性が良いかということはさておき、親しみやすい選曲ではある。
夢のあとに夢のあとに
コントラバスをソロ楽器として世に市民権を得さしめた最初の人、カーはここでも実に楽しい音楽を披露してくれている。唖然とする程の技巧をもちながら曲芸的にならず、常に音楽の美しさを語る。人柄、ステージ・マナーも万全で、だから彼は人気があるのだ。
アルペジョーネ・ソナタ/神技のコントラバスアルペジョーネ・ソナタ/神技のコントラバス
チェロで弾いても難しいアルペジョーネ・ソナタを、ゲリー・カーがコントラバスで演奏して話題となったもの。太い低音に、とても魅力的なハイ・ポジション。実に表現力豊かなコントラバスである。なお、カーはクーセヴィツキー夫人から贈られた1611年のアマティ製を弾いている。