1993年発売
ヘレン・メリルがジョージ・ガーシュウィンのナンバーを歌った79年のアルバムの初CD化。おなじみのメロディをしっとりと歌い、“ニューヨークの溜め息”ぶりがタップリと楽しめる。今は亡きメル・ルイス、ペッパー・アダムスのプレイも聴きものだ。
白人アルト奏者の最高峰コニッツがワン・ホーンでジックリとバラードを歌い上げた素晴らしい作品。かつてクール派と呼ばれた彼が、ここではその面目躍如たるプレイで歌心を表出してみせる。円熟期を迎えて益々表現に磨きの掛かったコニッツに注目を。
ヒックスを中心としたトリオ・アルバム。タイトルからも判るように、ジャズ・メッセンジャーズ十八番の曲がズラリと並ぶ。ヒックスは強力なタッチでこれらの曲を料理してみせるが、トリオが一体となって起伏に富んだ演奏をしていくところも聴きもの。
ヒックスは、故アート・ブレイキー率いるジャズ・メッセンジャーズで活躍したことのある中堅ピアニスト。これは恩師ブレイキーに捧げた作品。表題曲をはじめモダン・ジャズの名曲をズラリと揃え、ガッツ溢れるピアノ・トリオ演奏を繰り広げている。
シスコのバンド“ナイトフード”の84年頃の作品である。マービン・ゲイの曲から始まり、半分はボーカル入りで、選曲がユニークという以外、内容・質共に散漫さは免れない。ポイントは夭逝したジャコの晩年のベース・プレイが5曲で聴けるというところだ。
ペッパー53歳の78年の録音。トリオ・レコードよりオリジナル発売された懐しい作品。コンテンポラリーではあまりやらないスタンダード曲集であるから、ペッパー・ファン以外の方にも是非聴いて欲しい。リラックスしたプレイにペッパーの満足顔を見た。
コルトレーンとの共演で知られる巨匠エルヴィンが、70年代末に初めて自分のグループ、ジャズ・マシーンで来日した時の模様を収めた完全ライヴ盤。2テナー+ギターという構成も魅力的だが、やはりメンバー全員を鼓舞し続ける圧倒的なドラミングが光る。