1996年10月21日発売
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全集ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ全集
パールマンは、83年にアシュケナージとブラームスのソナタ全曲をスタジオ録音しているが、今回のバレンボイムとの録音は、89年シカゴでのライヴ。パールマンは、明るめの音色でブラームスをしなやかに歌い上げている。バレンボイムのピアノが瑞々しい。
バッハ:無伴奏チェロ組曲第1・3・5番バッハ:無伴奏チェロ組曲第1・3・5番
全曲録音中の3曲。全く独自の強弱や呼吸をもった、すばらしく美しいバッハだ。特に3番はとびきりの名演といって良い。単に巧いというだけでなく(それにしても巧い!)音色が美しく、しかも奔放。かなり自由なフレージングだが強烈な説得力がある。
トッカータとフーガ〜バッハ:オルガン名曲集トッカータとフーガ〜バッハ:オルガン名曲集
イギリスの名匠ダンビーが主張を独り歩きさせることなく、代表的な作品に寄り添い、見事な成果を掲げている。ドイツ北部リューベックとドレスデンに近いフライベルクの聖堂付随の銘器から格調高い響きを紡いだ。いつまでもこの響きに浸っていたい1枚。
美しく青きドナウ〜ウィンナ・ワルツ集 ニューイヤー・コンサート'89美しく青きドナウ〜ウィンナ・ワルツ集 ニューイヤー・コンサート'89
ワルツやポルカでハラハラするなんて、たぶんクライバーをのぞいてはないだろう。「ハンガリー万歳」などもう文句のつけようがない。善し悪し好みを超越した偉大なイベントの記録だ。二度とないかもしれないコンサートに同席した人がうらやましい。
ヴィルトゥオーズ・ホロヴィッツ ショパン:スケルツォ第1番/スクリャービン:練習曲集 ラフマニノフ:音の絵/ホロヴィッツ:カルメン変奏曲 他ヴィルトゥオーズ・ホロヴィッツ ショパン:スケルツォ第1番/スクリャービン:練習曲集 ラフマニノフ:音の絵/ホロヴィッツ:カルメン変奏曲 他
10年間にわたる演奏のベスト盤。冒頭のショパンから異様に切れの鋭いリズム、繊細な弱音が変幻自在の表情でもって現れ、圧倒されてしまう。もちろん、実演はとてもこんなものではなかったろうが、CDからでもその凄さは一聴瞭然。類例のない奏者。