1996年10月発売
kokoronokokorono
ノイズ・ギターに情感あるメロディを乗せ、往年のジーザス&メリーチェインからダイナソーJr.みたいな、アナクロ的な部分も一部窺えるが、日本語の歌詞を大切にし、ヴォーカルを前面に配置することで、純粋さと弛緩が同居したような独特の空気を生む。
正調寺内節正調寺内節
大名作『レッツ・ゴー・エレキ節』に続く邦楽エレキ化アルバム。いきなりの「勧進帳」の豪快な仕儀はお座敷のエレキ化ともいうべき寺内流デラックス弁当的てんこもりのうたげであり人情の交流の中で堂々と「俺は寺内、エレキの王だ」と言い放つ名作。
羅生門羅生門
テリーの“日本”への傾倒は、かの「津軽じょんがら」を持ち出すまでもなく、よく知られているが、これは72年の作品。芥川龍之介の『羅生門』をテーマにしたオリジナル(1)のほか、古き日本のメロディがエレキ・サウンドで再現され、生まれ変わっている。
万里長城万里長城
72年のこのアルバムを制作当時、寺内タケシは中国を実際訪れたことがなかったそう。国際情勢的に言って当然の話だが、34年後の今、不思議と音のイメージにズレがないのは、さすがエレキの神様、血圧の高さに相通ずるものがあったのか。妄想力勝利の1枚。
メロー・フィーリング〜テリー・アローン〜メロー・フィーリング〜テリー・アローン〜
チェット・アトキンスの作品を連想させるような多重録音ソロ・アルバムの廉価復刻。ジャズ、ポップス、映画主題歌のスタンダードをミューザック風のアレンジでプレイしている。繊細なモズライト・サウンドと絶妙のアーミング・テクニックを堪能できる。