音楽むすび | 1997年12月26日発売

東北ブロックを代表する、両雄の共演(とはいってもデュエットはないけど)。厳しいくそして実りある広大な北の大地を、朴訥とそして温かみがある人間を切々と歌いあげる。2人に共通している独特の訛と柔らかいトーンが聴く人を安心させるんだなぁ。

これまでヒックスの印象ってそうとう薄かった。しかし今、躍動的でキレ味よく、ご機嫌でしかも重厚なジャズ・トリオを聴きたいのなら一押しはこのアルバム(97年録音)。56歳にして旬、こんなにハートフルな名演に出会える幸運って貴重だ!★

ベテラン・ピアニストの97年のトリオ・アルバム。彼と同様、センシティヴなリズム・セクションとともに、リリカルでクールなピアノ・ソロを聴かせてくれている。特にカーラ・ブレイのタイトル曲での、リラックスしながらもテンションあふれるプレイは秀逸だ。

代表作「他人船」「女のさだめ」「ねぇおさけ」「ベトナムの赤い月」などファンからリクエストの多い上位14曲を収録。三船独特のヴィブラートをかけたようなコブシ回しが魅力で、せつなさ、未練、哀愁といった女の情感をたっぷりと満喫できる。

「他人船」「函館ブルース」などファンからリクエストの多い上位14曲収録の廉価盤。女の執念を感じさせる、ねっとりと絡みつくような歌唱、可憐な恋心を託した歌声、人生の隙間風が吹きすさぶようなブルース調とヴァラエティ豊かな楽曲・歌唱が楽しめる。