1999年12月発売
前半が年末篇、後半が年始篇となっている、一風変わったアルバムだが、その意図は今いちつかみにくい。同じようにライナーノーツのアナウンサーと新井鴎子さんの対談の意味もちと不明。演奏はデコボコあるけれど、アルバムとしてはそれなりに楽しい。
国際的に通用するわがヘヴィ・メタの星のCDが届いた。『フュージティヴ』と同じくサンフランシスコで録音されたアルバムだ。西田昌史と石原慎一郎のコンビで作られる曲はサンフランシスコ録音でピッタシと決まる。日本語を世界に拡めよう!。
“一緒に歌える”ヘヴィ・メタルとかいったキャッチ・フレーズがついているアースシェイカーのL.A.録音アルバムがこれ。ボーカルのマーシー(西田昌史)が、ソフト・タッチなボーカルで歌っているから、サウンド全体までソフトに聞こえるようです。
'85年全国ツアーの最後として86年1月17日、満員の日本武道館で有終の美を飾ったコンサートを収録した彼ら初のライヴ・アルバム。定評のある西田昌史のヴォーカルが妖しい雰囲気をかもし出す。日本のヘヴィ・メタの真骨頂を示した見事な出来ばえである。
2年ぶりの新作はロンドン録音。プロデューサーにクリス・タンガリーズ(イアン・ギラン他)、ゲスト・キーボードにドン・エイリー(元レインボー)と豪華なスタッフに恵まれた本作はハードかつヘヴィ一筋。骨の部分をあえて示したところにバンドの意地を見た。
まさに“粋”という言葉が似合うような、女性のやわらかさと芯の強さとを併せ持つ大月みやこ。彼女の演歌の集大成ともいえる6枚組ボックス登場。どちらかというと小ヒットを多く持ち、コンスタントにシングルを出しながら着実にファンを獲得し、現在まで来た“苦労の人”という感じがする。研究に研究を重ねた丁寧な歌い方で、ディスク後半のカヴァーも安心して聴いていられる。
故若原一郎のステレオ録音。持ち歌以外も入れた昭和29年の(11)から後年の歌までが収められている。昭和20年代の国民歌謡的な折り目正しさに軽みを加えた青春歌謡。アメリカンポップスの影響もみられ、最初期の日本的ポップス歌手の1人だった。
SP音源で東海林節がタップリ楽しめる。(1)〜(6)はなんと西村小楽天のMC(?)入り。名調子に乗って、名調子の登場というわけだ。こんなに贅沢していいのだろうか、いう気さえする。芝居が庶民の話題の共通項として生きていた最後の時代の流行歌だ。
SP原盤からのCD復刻で、ヘッドホンを使うと多少雑音が入るが、スピーカーで聴く分には気にならず、むしろフワッとしたスタジオ・エコーが懐かしい。前半の中国を舞台にした楽曲は、軽快なリズムとモダンな感覚の歌声・演奏が生き生きしている。
歌謡曲のシンガー・ソングライターだった林伊佐緒の再録ヴァージョンによる全曲集。(8)は昭和12年のオリジナルでは新橋みどりとのデュエットだったのが、ここでは大月みやこ。美味しそうな要素をなんでも取り込んでいく歌謡曲本来の貪欲さが輝いている。
音楽学校で声楽を学んだ世代の典型と言えるモダン派の歌謡曲の歌唱スタイルを松島詩子に見ることができる。歌の情感に時代のリアリティを持たせながら、より美しく歌っていくテクニックは見事。(8)のラテン・アレンジが今では演歌の手法になっている。
昭和10年代から活躍してまして、キングレコードへは戦後20年代の前半頃いました。その甘いマスクと歌声は、ビロードの声と言われて女性層に絶大な人気をほこっていた。(11)はちあきなおみのカバーが、最近車のCFで使われています。オリジナルもいいぞ。
昭和23年の最初のヒット(11)から昭和26年の最大のヒット(1)を経て、だいたい20年代でその歌手生命を終え、自身の生命をも36年に絶ってしまった、悲劇の歌手津村の絶頂期の録音。高音の美しい歌手だが、歌唱法がちょっと古かったんだろうか。録音データなし。