2008年10月発売
リゾート感あふれる温帯風クリスマス・ソング。王道のアレンジは期待を裏切ることなく、シンプルなメロディの数々が、まるで正調ハワイアンのように聴ける。元曲のイメージを裏切る「ラスト・クリスマス」、特別な思い入れを感じさせる「イマジン」もいいが、「ザ・クリスマス・ソング」のメロディが持つ力はやはり別格。
1958年にタイム・レーベルに残されたローチ・クインテットのアルバム。若きフロント陣の組み合わせが新鮮で、とりわけ「オールド・フォークス」でトランペットに歌わせるブッカー・リトルの腕前はやはり非凡。
ヴァイブのギブスが、折から学生を中心に大きく盛りあがっていたフォーク・ソングを題材にした作品。どちらかといえば色物的な企画だが、ピアニストにその後ジョン・コルトレーンと結婚するアリスが参加していることで見逃せない一枚になった。
ケニー・ドーハムのオリジナルとスタンダードを組み合わせた1960年の吹き込み。均整の取れたスティーヴ・キューンのピアノは、いつも黒人ホーン・プレイヤーとの間に美しいコントラストを描き出す。
ジェローム・カーンのミュージカル曲を取り上げた興味深いアルバム。各曲ともオールスターによってスウィング感たっぷりに仕上げられ、ドーハムのファンのみならず全ハードバップ・ファンにお勧めできる身近さが魅力だ。
ベニー・グリーンはハードバップ全盛の50年代から60年代に活躍したプレイヤー。ソニー・クラークの「クール・ストラッティン」の再演が聴けるこのタイム盤は知る人ぞ知る一枚だ。
弟のスタンリーらを加えたセクステット作品で、トミー・タレンタイン名義のリーダー・アルバムとしては唯一となるタイム盤。その確かな腕前とは裏腹に残されたレコーディングが限られている人だ。
制作・出演
アル・カザメンティ / エディ・コスタ / ジャッキー・パリス / ジョー・ワイルダー / スペンサー・シナトラ / チャーリー・シェイヴァース / バリー・ガルブレイス / フィル・ボドナーチャーリー・パーカーのグループでも活動するなど、白人ジャズ・ヴォーカリストの先駆者の一人として鳴らしたジャッキー・パリス。アイラ・ガーシュウィンのペンによる楽曲を愛でるように歌う面目躍如の一枚だ。