2008年3月発売
通算5作目、3年ぶりのアルバムは、ネット配信を通じて発表ずみの「Innocent Love」で幕開け。あられもない“J”ぶりに驚かされるが、「Just feeling」以降は、三人三様の持ち味が多彩に展開。ダブ/ハウスな「Just another dub」での決め打ちへと、クラブ仕様度が高まっていくのがおもしろい。
教授の2008年最初のリリースはピアノ・ソロのシングル。民営化されたJPと日本テレビのCMタイアップ。どこかで聴き覚えが。ニューヨークのスタジオでグランド・ピアノ1台にて収録された音は、透明感ある柔らかな音色で、陽だまりのような温もりがある。
親しみやすく印象的なメロディ・ライン、完成度の高いアレンジのサウンド、存在感あふれる英詞でじわじわと人気を高めている4人組のファースト・アルバム。時にAORを感じさせるメロウな楽曲と、パンキッシュな楽曲とのギャップがユニーク。
本2作目は安達のオリジナル7曲とサンタナの「哀愁のヨーロッパ」、河野啓三の「X-ウイング・ファイター」を取り上げた。安達はエフェクトと奏法を駆使してハードに、そして繊細にと縦横無尽な多色彩を持ち、ギターは歯切れが良くて粘っこい。「オール・ワン」の展開もユニークで曲作りの才も光る。「ウィナーズ!」のギター譜付き。★
人気ゲーム『ファイナルファンタジー(FF)』の戦闘時に使われるBGMをメインに選曲しロック・アレンジを施す、作曲家・植松伸夫率いるザ・ブラック・メイジーズの2ndアルバム。ゲーム音楽界屈指のバンドのサウンドを楽しめる。
ヒップホップ・アーティスト、TUT1026の1stアルバム。ラップ調からバラードまで幅広く歌いこなせる、期待のシンガーだ。HOME MADE家族のMICROとのコラボ曲「夢旅」も収録。
これぞベートーヴェンという素材でジャズ。どちらのファンをもマジかよと言わしめそうな合体企画だが、旋律、和声、リズムを巧みに変容させ、原曲の固さ重さを取り除いて、たとえばラテンノリの運命、ニヤリされど別もののエンタテインメントに仕立て上げている。
西村朗が2007年までに書いた無伴奏のヴァイオリン&ヴィオラ曲をすべて収録。1、3、5、6曲目は佐藤俊介の演奏に触発されて書かれたもので、両者の出会いが生んだ充実したアルバムだ。超絶技巧が生み出す派動的なエネルギーは圧巻で、特に3曲目の“炎の乱舞”など鮮烈きわまりない。