2008年9月24日発売
若手バリバリのピアニストなら、もっと鮮やかな技のキレを聴かせたり、自分の“解釈”を強調したりもするだろう。しかし江戸京子は、長い演奏経験により育まれたものを、揺るぎない確信と落ち着きをもって、決然孤高に示していく。まさに大人の芸である。
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日本伝統文化振興財団1957?70年に作曲された現代曲を伝統楽器で演奏している。70年に相澤昭八郎プロデュース、菅野沖彦エンジニアで録音された現代邦楽の名盤の復刻だ。今日の現代邦楽の根幹をなす曲ばかりで、演奏者も同様にその後の現代邦楽を牽引した演者・グループたちだ。
宮城道雄といえば、「春の海」などで知られる箏の名演を連想するけれども、こちらはもうひとつの才能である文章力を活かした随筆集をCD化したものである。いずれも戦後の昭和22年から31年までに出版された作品で、大塚道子、小川真司、中谷一郎、野中マリ子というベテラン俳優による落ち着いた朗読でまとめている。今や歴史的な人物の名前が登場したり、漫才師が鼓を持って演じていたりする、時代を感じさせる記述が興味深いし、関東と関西で雨の音が異なるなど、鋭敏な感性や音楽的な姿勢に触れることもできる。
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日本伝統文化振興財団合唱人には超有名作曲家、木下牧子の歌曲集。最初の歌曲集である「晩夏」から2008年に初演された「父の唄」まで、彼女の思い入れの強い歌曲集三つが選ばれている。三人の歌手はそれぞれに、作品を掌中に取り込んで、的確な表現をしている。小原孝の雄弁なピアノが印象的だ。
コンピレーション・アルバムへの提供曲をまとめて収録した裏ベスト。正メンバーの畠山美由紀はもちろん、中納良恵、UA、二階堂和美らヴォーカリストとのコラボも楽しめる。緊張と弛緩のバランスが絶妙で、ライヴ音源のテンションの高さにはつい引き込まれてしまう。
GIZA JAZZレーベル初のコンピレーション・アルバム。森田葉月&森川七月、森川七月、早川えみ、小泉ニロ、中島紅音の5組のディーヴァによる全10曲を収録。スタンダード・ナンバーを取り揃えた、気軽に聴ける一枚だ。
4人組ポップ・バンドの7枚目のアルバム。生音を活かしたどこか懐かしさを感じさせるサウンドから一転、ピコピコ音やループなどデジタル音を生かした近未来的なサウンドを展開。松永安未のキュートなヴォーカルもメロディにマッチし、極上のポップ・ミュージックに。