2010年11月発売
敏腕制作者ファレル・ウィリアムスらの趣味のポップ・ユニットも、2002年リリースのデビュー作以来マイペースで維持されて、これが4作目。なんか捉えどころのない、妙な含みやひっかかりや広がりは彼らならでは。T.I.とネリー・ファータドが参加した曲もあり。
“悲しみの聖母”と訳される「スターバト・マーテル」は、キリストの死を嘆くマリアを歌った傑作で、ペルゴレージの絶筆となった作だ。名歌手2人による名唱により、名盤と称される録音の久々の復活である。
歌曲のチェロ編曲版で、“ソングズ・ウィズアウト・ワーズ・シリーズ”のフランス歌曲編。歌心あふれるマイスキーならではの繊細で豊かな表情を持って、フランス歌曲の魅力と本質を見事に描き出している。
暗い抒情に彩られた第1番と、円熟の技をみせる第2番に、マイスキー自身の編曲版歌曲を加えたブラームスらしさが充満している1枚。思い入れたっぷりのマイスキーの演奏が心に迫る。
サン=サーンスの主要なチェロ作品をまとめたアルバム。いずれもサン=サーンスの叙情的で洒落た味わいのある名品ばかりだ。マイスキーのたっぷりとした歌わせ方が、それぞれの作品の魅力を際立たせている。
マイスキーが愛妻ケイに捧げた小品集。抒情的でロマンティックな名曲を集め、その多くを自ら編曲している。豊かな歌ごころにあふれた演奏で、マイスキーの妻への、そして家族への愛に満ちたアルバムとなっている。
シューベルトの歌曲のチェロ版に「アルペジオーネ・ソナタ」を組み合わせたアルバム。「音楽は人種や国境を越えて人々の心に直接訴えかける言葉」と語るマイスキーの情感がこもった味わい深いチェロの音色が心に響く。
マイスキーの2枚目の小品集。源タイトルは「アダージョ」で、ゆったりと落ち着いたヒーリング系アルバムとなっている。バックはビシュコフ指揮のパリ管という布陣で、ゴージャスな雰囲気が味わえる。
マイスキーの小品集シリーズの1枚目。ゆったりとしたテンポの優しい曲集だ。慈しむように1音1音に感情をこめて歌い紡いでゆく。情感豊かな演奏だが過多になることはなく、品の良さを保っている。
マイスキー初のひき振りによるハイドン。1959年に発見された第1番、1番有名な第2番にヴァイオリン協奏曲第4番のチェロ版を加えている。ひき振りということもあってか、緊張感あふれた演奏となっている。
バッハのそれぞれ性格の違う3つのチェロ・ソナタを収録している。2人の3枚目の共演アルバムで、マイスキーの歌ごころとアルゲリッチの深い表現力とが合致して、調和と緊張感にあふれた名演として高い評価を得た演奏を聴ける。
バレンボイムがパリ管の音楽監督に就任した翌年というよりも、最初のシーズンに録音されたアルバムだ。まだバレンボイムのオーケストラになりきっていないが、豊かな響きと多彩な音色に満ちた演奏を聴かせている。
第1番は2種あるうちの最初の録音、第2番は3種のうちの2番目の録音。1986年度のレコード・アカデミー賞受賞盤で、際立つ個性の持ち主である2人ががっぷり組んだ名演として高い評価を得たアルバムである。
ザイフェルトは当時ベルリン・フィルの首席奏者だった。カラヤンにとっては2度目、ザイフェルトにとっては初の録音で、数あるザイフェルトの録音の中でも代表作として名高いものだ。ふくよかな音色の名演である。
新ウィーン楽派の3つの重要な協奏曲を収録している。20世紀を代表する3人の名手たちによる三者三様のアプローチを、クーベリックがしっかりと支えるという、絶妙なバランスを持った名盤として評価されている。
4台の協奏曲に登場するシュミットは、この数年前まで西ドイツの首相だった人で、彼我の首相の違いと合わせて大きな話題となったアルバムである。他の3曲もエッシェンバッハを中心に見事にまとまっている。
制作・出演
アンサンブル・ウィーン=ベルリン / カール・ライスター / ギュンター・ヘーグナー / ジェイムズ・レヴァイン / ハンスイェルク・シェレンベルガー / プーランク / ミラン・トゥルコヴィッチ / ヴォルフガング・シュルツプーランクのピアノと管楽器のための作品集。フランス人が1人もいないメンバーによって演奏されている。洗練さと洒脱さにおいて、プーランクらしさを見事に表出するあたり、名人たちの凄さが感じられる逸品だ。
いずれもチョン唯一の録音で、R.シュトラウスは数種録音があるが、レスピーギは珍しい。ツィマーマンとの共演もこれだけだが、異質の個性がぶつかった予想以上に聴き応えがあるアルバムに仕上がっている。