2010年12月発売
渋谷のクラブGAMEのイベント“Systemaitc Night”の5周年を記念したフル・アルバム。DJ RYUの全面プロデュースのもと豪華客演陣が集結。語彙も豊かに胸を貫く日本語ラップと完成度の高いトラックメイクの連続に耳を奪われる。なかでも“和製ビョーク”の異名をとるSakura Akagiの歌声は圧倒的。
エネスコ:ピアノ四重奏曲集 ルーマニアの偉大なる作曲家エネスコは、自らの作品の中に巧みに民謡を織り交ぜ、特異な音楽を作り出した人です。初期の作品は若干ロマンティックな味付けが施されてはいるものの、至るところにルーマニアのリズムが顔を出したり、と興味深いものばかりです。 その中でも室内楽は特に重要な位置を占め、この2曲のピアノ四重奏も彼の作風の変遷を辿るにふさわしい大作となっています。1910年周辺に書かれた第1番は、フォーレの晩年の作品にも似たゆらめきのある作品。1944年に書かれた第2番は、もっと洗練されて、複雑で不可解です。第2楽章での夢幻的な響きが耳に残ります。(ナクソス・ジャパン) 【収録情報】 エネスコ: ・ピアノ四重奏曲第1番ニ長調 Op.16 ・ピアノ四重奏曲第2番ニ短調 Op.30 タンムーズ・ピアノ四重奏団 オリヴァー・トリエンドル(ピアノ)、ダニエル・ゲーデ(ヴァイオリン) ラルス・アンドレス・トムター(ヴィオラ)、グスタフ・リヴィニウス(チェロ) 録音時期:2009年 録音方式:デジタル Powered by HMV
ヨッフム/フルトヴェングラー:交響曲第2番 ドイツの名指揮者、オイゲン・ヨッフム[1902-1987]による意外なレパートリーの登場です。 コンサートにオペラに戦前から大活躍したヨッフムは、1934年からハンブルクでオペラの音楽総監督とオーケストラの首席指揮者を兼任していましたが、1949年にはバイエルン放送局の音楽監督に任命されてミュンヘンに移り、バイエルン放送交響楽団の設立に尽力します。ヨッフムは同ポストに1960年まで在任、オーケストラをドイツ第1級の水準にまで育て上げると、今度はコンセルトヘボウ管の首席指揮者へと旅立つのでした。 当時のバイエルン放送響は、最初から人選が良かったのか、戦後間もない結成にもかかわらず水準が高いのが印象的。『カルメン』や『ボリス』の放送録音からドイツ・グラモフォンへのブルックナーやモーツァルトのセッション録音に至るまで、きわめて旺盛な活動を展開していた壮年期ヨッフムならではの意欲あふれる演奏の数々を現在も数多く聴くことができます(中でもブルックナーの5番は素晴らしい演奏)。 そんなヨッフムがここで指揮をしているのが、フルトヴェングラーの交響曲第2番です。巨匠渾身の力作である交響曲第2番は、長大で悲劇的な雰囲気を湛えた後期ロマン派風の巨大な作品で、晩年のフルトヴェングラーが演奏会やレコーディングでの紹介に熱心だったことでも知られています。1948年には、ヨッフムが首席指揮者として在任中のハンブルク・フィルに客演してこの曲を指揮しており、そうした背景もあって、このヨッフム指揮による演奏がおこなわれたのかもしれません。 フルトヴェングラーはこの演奏会の10日前、11月30日に亡くなっており、ヨッフムの悲嘆も大きかったと思われますが、それだけにここでの演奏も、敬愛する巨匠への哀悼の気持ちがいっぱいに込められた、実に深く素晴らしいものとなっています。この作品の紹介に非常に熱心だった、晩年のフルトヴェングラーの遺志をつぐかのようなシリアスな演奏です。放送録音だけあって、モノラルながら音質が良好なのも幸いでした。 【収録情報】 ・フルトヴェングラー:交響曲第2番ホ短調 バイエルン放送交響楽団 オイゲン・ヨッフム(指揮) 録音時期:1954年12月10日 録音場所:ミュンヘン、ヘルクレスザール 録音方式:モノラル(ライヴ) Powered by HMV
the telephonesの中心人物による初のソロ・アルバム。各楽器や打ち込みなどを駆使してすべての音を石毛自身が手がけた宅録的作品で、スペイシーなトランス風やゲーム音楽風、壮大なバラードなど、多様なアプローチを試みている。コンセプト作としても捉えることができる力作。
15年に及ぶマイペース活動の中で、起きるすべての出来事をポップなメロディと簡潔な哲学的歌詞で表現してきた偉大な才能。今作は“時間”がテーマで、味わい深い宅録によるスローでアコースティックなロック・サウンドを中心とした、内省的な仕上がりがじんわりと胸に沁みてくる良作。
ブラック・ミュージックを扱うレコード・ショップ“universounds”オーナーをはじめ、ライター、プロデューサーとさまざまな顔を持つDJによるオフィシャル・ミックスCD第2弾。ジャンルをクロスオーヴァーした確かな審美眼から繰り出されるグルーヴィンな世界は、全方向のリスナーを虜にさせる引きの強さ。
女性ボサ・ノヴァ・シンガーのデビュー・アルバム。全編ギタリスト前原孝紀とのデュオで、流麗なポルトガル語発声とスモーキーな歌声を響かせる。ブラジル楽曲のほかビョークのカヴァーまで披露するレンジの広さが魅力。唯一日本語詞の「さようなら」で聴かせる情感に満ちた歌唱も印象的だ。
東京を拠点に活動する男性4人組のセカンド・シングル。タイトル曲は「ぜひシングルとして届けたい」という思いで仕上げられた超ハッピーなラブ・ソング。カップリングの失恋ソングとのコントラストにより、現在のグループとしての充実ぶりがストレートに伝わってくる。
MxPxのシンガー/ベーシスト、マイク・ヘレーラが楽器をギターに持ち替え率いるバンドのセカンド・フル・アルバム。カントリー/ブルーグラス色が強いパンク・ロックで、90年代中盤からのソーシャル・ディストーションを若くした印象。今後さらに味が出てくるであろうことを予感させる好作。