著者 : なかはら真斗
猫の十字架猫の十字架
絶望の底から光を信じていた。 <ごみの城>と呼ばれる孤島で出会った少年と少女。 醜悪な現実の中で、彼らが見つけた“希望”とはーー 傷ついた者たちの、切なくも力強い物語。 本島から隔絶された孤島<ごみの城>。混沌と欲望が渦巻く迷宮のような高層住宅街で、少女・テルミは本島へ渡る日を夢見ていた。 そんなテルミの前に、本島から追われてきたユーイチと母・イズミが移住してくる。 ユーイチとイズミの優しさに触れ、テルミは徐々に心を開き始めるが、そこに思いもよらぬ悲劇が訪れるーー。 一 ごみの城 二 余所者 三 歯車 四 接点 五 分かれ道 六 隙間 七 濃紺 八 くだらないもの 九 神隠し 十 喪失 十一 魔窟 十二 落ちた刃 十三 野良猫 十四 忌日 十五 新しい何か 十六 新たなはじまり 十七 交差 十八 猫の十字架
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