著者 : はらだみずき
会社を辞め、都会での生活に行き詰まっていた真芽は、入院した一人暮らしの祖母・ハルに頼まれ、生家の庭の様子を見に行く。だが、花々が咲き誇っていた思い出の庭は、見る影もなく荒れ果てていた。ハルの言動を不審に思う真芽だったが、彼女の帰宅を信じ、庭の手入れをはじめる。しかし、次第にハルの認知症が心配され、家を売却し施設に入れる方向で話が進もうとする…。きびしい現実の先をやさしく照らす、心に沁みる感動作。
高校2年生になった武井遼介は、Aチーム入りが叶わず、Bチームでもがいていた。インターハイでは、スタンドで応援役にまわるBチーム。遼介の中で、このままでは終われないという気持ちが強くなっていた。
春、高校3年生に進級した武井遼介は、サッカー部内のAチームに念願の昇格を果たすものの、試合に出場するチャンスをつかめずにいた。例年、高校総体を区切りに、多くの3年生が部活を引退する。受験に専念するためにやめる者は、6月中に退部届を出すこと。そのタイミングでやめないのであれば、チームの和を乱さないために、最後まで続けることー遼介は決断を迫られる。
春から高校生になった遼介は、関東の強豪サッカー部に入部。新入部員約50名でスタートした部活に励むが、レベルの高い部内では、1年生チームの中ですらポジションを確保できずにいた。やがて1年生は2チームに分裂し、紅白戦が開催される。勝敗によって両チームの選手を入れ替えるルールで、遼介はチーム内での立場を思い知らされ、夏の1年生大会、ルーキーズ杯へと向かうがー。熱くてリアルな青春サッカー小説。
中学校の同窓会の幹事をするはめになった宏樹だったが、参加者は一向に集まらない。出席率を上げるため、宏樹はかつての仲間たちの消息を尋ねる。クラスの人気者、優秀な委員長、落ちこぼれ、そして、ずっと会いたかったあの人…。だが、それぞれが思い出したくない過去や知られたくない現状を抱えていた。切なくてほろ苦い大人のための青春小説。
小学三年生の勇翔の夢はプロサッカー選手。父・拓也は、息子に現実を気づかせるため、無謀と知りながらもJリーグ下部組織のセレクションを受けさせた。それをきっかけに勇翔は「サッカーノート」を書き始める。拓也は子供のスポーツに過熱する親たちの中で、息子との向き合い方を見つめ直していく。スポーツを通して親子二人の成長と、子育てのリアルな悩み、喜びを描いた感動の家族小説!
県立青嵐高校サッカー部の武井遼介は、2年に進級してもAチーム入りが叶わず、Bチームでもがいていた。県3部リーグ優勝を目標に戦う中、遼介はチームのエース・上崎響と試合中に口論となり、衝突してしまう。上崎は、サッカーに対して迷いを抱えていた。インターハイでは、スタンドで応援役にまわる遼介らBチームの部員たち。Aチームのために声を嗄らし、練習を重ねた応援歌を熱唱するが、遼介の胸には、このままでは終われない、という気持ちが強くなっていきー。青春ど真ん中17歳、熱き高校サッカー小説。
入社一ヶ月で会社を辞めた直後、田舎暮らしをしていた父の死を知らされた。電話は知らない男からだった。孤独死したのか。文哉が霊安室で対面した父は、なぜか記憶とはまるで違う風貌をしていた。家族に遺されたのは、丘の上にある、海が見える家。文哉は早々にその家を処分するため、遺品整理をはじめる。そして、疎遠にしていた父の足跡をたどると、意外な事実を突きつけられていくのだった。夏、豊かな自然が残る南房総の海辺の暮らしを通して、文哉はもう一度自分の人生を見つめる時間を過ごす。「幸せとは何か」を静かに問いかける、著者、新境地の感動作。
白髪の無口なマスターが営む「バー・ピノッキオ」。カウンターにわずか8席の小さな店に、連日、仕事や恋愛に悩む客がやってくる。人生に迷い疲れた彼らは、店での偶然の出会いによって、それぞれの「幸せな記憶」を呼び醒ましていき…。そして、マスター自身もまた、誰にも言えない秘密を抱えていた。バーに集う人々が織りなす大人味の物語。
2011年、高校生になった武井遼介は、関東の強豪サッカー部に入部する。東日本大震災から1ヶ月、ふつうにサッカーができる現状に葛藤を抱きながら、遼介は新入部員約50名でスタートした部活に励む。しかし、全国大会を視野に入れたレベルの高い部内では、1年生チームの中ですらポジションを確保できずにいた。やがて1年生は2チームに分裂し、紅白戦が開催されることに。勝敗によって両チームの選手を入れ替えるサッカー版“大富豪”という特殊ルールで、遼介はチーム内での立場を思い知らされ、夏の1年生大会、ルーキーズ杯へと向かうー。無名の高校生16歳、リアル青春サッカー小説。
県大会出場をかけた大事な試合で、遼介は右膝を痛めて負傷交代し、試合にも敗れてしまう。さらに監督の草間がベンチで倒れ、入院してしまった。遼介たち3年生にとって中学最後の大会となる夏の総体が1ヶ月後に迫るなか、キャプテンと監督を欠き、不穏な空気に包まれる桜ヶ丘中サッカー部。3年間をともに過ごした仲間たちとの、最後の夏がはじまるー。真っすぐでがむしゃらな少年たちを描いた傑作青春小説、堂々の完結。
就職した夏、保育士の向井すぐりは、新米営業マンの高萩草介と偶然出会い、付き合い始める。草介のことをもっと知りたいと望むすぐり。だが、草介は自分の過去の恋愛や家族について触れたがらず、なぜかデートの最中に突然姿を消してしまう。お互いをどこまで知ることが幸せな明日につながるのか…。男女の視点から恋の成長を追いかける、新感覚ラブストーリー。
隣の教室で偶然出会った女の子。想いを寄せるが、彼女のある噂を耳にし、自分から距離を置いてしまったー。心の奥底にずっと閉じ込めていた中学生時代の甘くもほろ苦い記憶。それを鮮やかに甦らせてくれたのは、愛娘が森の中で見つけた懐かしい花だった(「はじめて好きになった花」)。大切な過去、そっとしまっておきたい思い出を抱えて生きるあなたに贈る、珠玉のラブストーリー集。
高校ではサッカーをすると心に決めていた春彦。しかし入学した新設高校にはサッカー部自体がなかった。あきらめきれず部の創設に奔走するが、難題が立ちはだかる。そんなとき、右足にハンデを持つ不思議な生徒が現れ、コーチになりたいと春彦に告げる。果たしてサッカー部として認められるのか。やがて彼らは最後の夏を迎えるー。かけがえのない出逢いと別れ。輝かしい日々と人生に立ち止まった現在を描く傑作青春小説!
建設会社に勤める圭介は、広大な休耕地をもつ祖父の雄蔵に土地の有効利用を持ちかけていた。しかし、脳卒中から快復した雄蔵は圭介の提案を断ると、自分の命を救ってくれた少年について語り、荒れ果てた土地をひとり耕し始める。芝生の広場をつくる、という老人の夢に巻き込まれていく圭介は、両親と祖父母の確執の真実を知り、迷いのあった人生の舵を切る。愛しい人のために今を変えようと奔走する、家族の絆の物語。
「あんたの親父、亡くなったぞ」卒業し、入社一ヶ月で会社を辞めた直後のことだ。連絡してきたのは、名乗りもしないぶっきらぼうな男。孤独死だったのか?霊安室で対面した父は、なぜか記憶とはまるで違う風貌をしていた。文哉は、疎遠になっていた父の足跡をたどりはじめる。新境地の感動作。
出版社に勤める41歳の岡村は、突然の異動により、会社での居場所を失いつつあった。そんなとき、息子の陽平から中学校のサッカー部をやめると宣言される。息子の気持ちが知りたい岡村は、陽平の元コーチの真田に誘われ、草サッカーチームに参加することに。思うように身体は動かず、筋肉痛の日々。しかし、それぞれの事情を抱える仲間とボールを追ううちに、岡村の中で何かが変わり始めるー。今に悩む人の背中を押してくれる、人生の再出発の物語。
小学3年生の勇翔の夢は、プロのサッカー選手。ただ、本人は自分のレベルがよくわかっていない様子。そんな息子に歯がゆさを覚えている、かつて同じ夢を抱いた父の拓也はある行動を起こす。勇翔はその日をきっかけに、「サッカーノート」を書きはじめるのだが…。プロのサッカー選手になりたい。-それはいったい、だれの夢?共に悩みながら、歩んでいく、親と子の成長物語。