著者 : アーシュラ・K.ル=グウィン
世界の合言葉は森世界の合言葉は森
森がどんどん消滅していくー植民惑星ニュー・タヒチでは、地球に木材を輸出するため、大規模な伐採作業が進められていた。利益優先の乱開発で、惑星の生態系は崩壊寸前。森を追われた原住種族アスシー人は、ついに地球人に牙をむいた!だが、圧倒的な軍事力を誇る地球人に、アスシー人の大集団も歯がたたない…二つの知的種族とその文明の衝突が生む悲劇を、神話的なモチーフをたくみに用いて描きあげるヒューゴー賞受賞の表題作ほか、辺境の植民惑星に生まれた一人の多感な少女の成長を静謐なタッチで綴る佳品「アオサギの眼」を併録。
辺境の惑星辺境の惑星
五千日も続く冬の到来を前に、竜座の第三惑星では大混乱が生じていた。原住種族ヒルフのなかでも蛮族として知られるガールが、他部族の食糧を略奪しに北から移動してこようとしていたのだ。この惑星に移住して、何世代もたつ異星人ファーボーンは、ガールの大軍に立ち向かうべく、ヒルフの温和な部族トバールと同盟を結ぶ。だが、ファーボーンの頭アガトとトバールの族長の娘ロルリーが出会ったとき、事態は大きく展開するのだった…異種族間の相克を、ル・グィンがみずみずして筆致で鮮やかに描いた、『ロカノンの世界』につづく長篇第2作。
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