著者 : ウィリアム・フォルツ
散弾転送星系に対するテフローダー艦隊の攻撃は、セントラル・ステーションという宇宙駅から行なわれたことが判明した。かつてマークスがアンドロメダ星雲と銀河をつなぐ橋として作った宇宙駅システムーその三つの主要ステーションが、今や島の王たちの邪悪な目的に使われている。そこでローダンらは、宇宙駅システムを攻略しようと大艦隊を派遣したが…!?
散弾転送星系を警備する太陽系艦隊所属の巡洋艦「ヘリボン」は、異様な発光現象とともに現われた未知物体を発見した。5キロメートルもある巨大な物体は、とても宇宙船とは思えない不規則な形にもかかわらず、核融合反応炉を持っているらしい。異種族との交渉用コードでも応答が得られなかったテラナーたちは、その正体を探りだそうと物体の内部に突入するが!?
太陽系帝国財務相、ホーマー・G・アダムスは生きていた。島の王たちの作りだしたデュプロ、複製といつのまにかすりかえられ、誘拐されたアダムスーかれは五人の太陽系帝国要人とともにアンモニア大気に覆われた惑星グラハトに幽閉されていたのだ。厳重な監視下にありながら、ひそかに脱走計画をねりはじめた六人の前に、意想外の人物が現われた。もう一人のアダムスが姿を見せたのだ。少なくともどちらかが島の王が送りこんできたスパイのデュプロにちがいない。だが、偽者はアダムスだけなのか…。六人それぞれが疑心を抱きつつ、ついに計画は実行された。
時の罠ヴァリオがあるアンドロメダ星雲に到達するのにどうしても必要な新型超光速機関カルプ。それを《クレスト3》に届けるべく《ディノ3》は過去へ旅立った。だがようやく五万年前の過去界に潜入したものの、すでに《クレスト3》のローダン一行はレムール艦隊の追跡をかわそうと5百年だけ時間移行していた。そこで《ディノ3》が試みた命がけの賭けとは?
ヴェガ星系ピゲルの地下ステーションで、レッドホース少佐らテラナー6人は、レーザー蛇の群れに追いつめられていた。ほかに逃げ道のなかった6人は、どこに通じているかもわからぬ転送機に跳びこんだ。ジャンプを終えた6人の前には、銃を手にしたテフローダー10人が待っていた。しかもテラナーたちの背後には、同時に転送されたレーザー蛇が迫っていたのだ!
テフローダーの罠に落ち、捕虜となったグッキー、トロト、ノワールは、ようやく《クレスト3》に帰還した。だがテフローダーはその3人の複製を作ろうとしているのだ。それを阻止すべくロータン一行はデュプリケーター艦の追跡を開始し、ついに艦を捕捉した。そのとき複製を完成したテフローダーたちは、何体もの複製を《クレスト3》に次々と送りこんできた!