著者 : ウィリアム・フォルツ
そのテラナーはいっさいの記憶を失ったまま、衛星タイタンの秘密ステーションに幽閉されていた。テラナーのほかにそこにいる生物は、メルコシュと名乗るオプロン人のミュータントだけ。しかもメルコシュは、隙あらばテラナーを殺そうと狙っていたのだ!たがいに牽制しあいながらも、ふたりは共通の目的である自由を求めてステーションを脱出した。だが、地表に出たテラナーたちの前に、謎の巨大宇宙船が出現した…。
5万5千年前の地球で、レムール人の都市オレガリスの危機を救ったローダン一行は、謎の飛行物体ー黄金の紡錘の情報を得た。レムール人によれば、はるか東方、人跡未踏のトロニス地方に、黄金の紡錘が飛び立つ聖なる島があるという。黒き湖に守られたその島こそ、ゼロ時間デフォルメーターの時間旅行を妨害する敵基地にちがいない。ローダンは謎の島をめざし、プレビオたちの襲撃をしりぞけながら東へと向かったが…。
太陽系に侵入したカピンはその特異な能力ーペドパイルングをもちいて、テラナーの精神を乗っ取り自在に操れると判明した。しかも旗艦『インターソラー』にカピンのひとりが潜入したらしい。すでに太陽系帝国の要人が乗っ取られた可能性すらあった。ローダンでさえペドパイルングの前には無力なのだ。アトランは極秘裡にグッキーたちミュータントからなる特別コマンドを編成すると、カピンの捜索に乗りだしたが…。
太陽系が5分間の未来に移行したローリン・デイから3年、太陽系帝国の植民世界には不穏な空気が満ちていたー惑星プレクールの総統制官エシボン・ヘリヘットがローダンにかわって大執政官の地位につき、帝国の最高権力を奪取すべく画策をはじめたのだ。さらにヘリヘットに加担するティーパ・リオルダンによりアトランが誘拐されるにいたって、ついにローダンは、みずから太陽系艦隊5万隻を率いプレクールに赴くが…。
スーパー・ミュータントは、ついにローダンの旗艦『インターソラー』にその魔手をのばした。太陽系艦隊将校ホイブライン少佐を捕らえるや、その体内に必殺の罠をしかけ、ローダンのもとへと送り帰したのだ。胸さわぎをおぼえたローダンたちは、ホイブラインを惑星シシュターに降ろした。だが追尾していたコレッロの宇宙船も同星域に出現、ここに『インターソラー』とスーパー・ミュータントとの壮絶な死闘が開始された。
かつて人類が植民し、のちに忘れさられた世界、サパ星系ー3431年、その衛星コニアーズからテラナーの子孫が、核戦争の悲劇をのりこえ、大宇宙をめざしていた。フラマン・パンタローネ船長率いる四段式宇宙船《ヴァンガード》が打ち上げられたのだ。だが、目的地である惑星フィルマーでは、独裁帝国ダブリファがサパ侵略計画を着々と進めていた。ようやく宇宙への第一歩を踏みだしたサパ人たちに帝国の魔手が迫る…。
爆発性血液ペストをまぬがれたロワ・ダントンと「フランシス・ドレーク」の乗員たちは、惑星プリズン2で必死に生き延びようとしていた。この危地を脱出できるかどうかは、獅子人間グラドに化けている謎の敵の動向にかかっている。だが、にせグラドの真の計画は依然として判明していない。しかも、病気に対抗するため使った血漿共生体に拒絶反応を示す乗員が続出。絶望的な状況で戦いつづけるダントンたちの運命は…!?
〈EX=3333〉の船長ヴィヴィアー・ボンテイナーは、結婚したてのアルサリとともに南太平洋で休暇を楽しんでいた。ふたりは、テラの富豪ノエル・ミント=キシランのパーティに招かれ、深海ヨット《ポセイドン》による海底探検にさそわれる。発見されたばかりの古レムール人の遺跡を調査しようというのだ。だが、深海に向かったボンテイナーたちを待ち受けていたのは、二次制約者とアコン人による地球破壊の陰謀だった。
ジャングル惑星に不時着したローダンと《クレスト4》の乗員は帰郷の希望を捨てずに苦闘をつづけていた。一方、ヴィヴィアー・ボンテイナー率いる巡洋戦艦《オリノコ》は銀河中枢部を遊弋中だった。時間警察の生体宇宙船ドランを狩りたて、破壊するために。その《オリノコ》がハイパー衝撃前線をキャッチした。衝撃前線はドランの出現に特有の現象である。ボンテイナーはドランを求め、名もない恒星に急行したが…!?
哲人種族オケフェノケースは、シンチラ星系に侵攻してきたモーグ族をテラナーの協力によって撃退した。32体の戦死したオケフェノケースは、ガラスの柩で英宙に葬られていく。その柩はM-87を支配している中枢部の設計者たちと密接な関係があるにちがいない。そう考えたアトランの命を受け、ホーレ少佐たちはコルヴェットKC-1で柩の追跡を開始した…。やがて銀河中枢部でダイアモンドのように輝く惑星を発見するが。
FpF艦を擁する太陽系帝国艦隊は、震動守護者トロ・コンが率いるドランの地球攻撃部隊をようやく撃退した。だが、ローダンの留守をあずかるブリーは警戒をゆるめていなかった。そのブリーのもとに、敗走するドラン部隊から一体が脱落したとの報が入った。旗艦《ワイオミング》で現場に急行したブリーは、タコ・カクタ、ドン・レッドホース、カマロン・オレクを偵察に派遺する。ドラン内に潜入した三人が見たものとは。
ローダン一行はトルクタンでの作戦で、球状銀河M-87の支配的カーストに属している基地のエンジニアの存在を知った。かれらはM-87を支配する中枢部の設計者の側近だ。もしコンタクトに成功すれば、故郷の銀河への帰還も夢ではない。スコアルから得たデータをもとに、トルク星系から6718光年離れた休暇惑星ゲーギヴァルに潜入したローダンは、ロワ・ダントンやミュータントたちとともにとほうもない作戦を開始した。
故郷銀河から3200万光年離れた島宇宙M-87で、宇宙航行種族を求めてさまようローダンたちは、微弱なハイパー・インパルスをキャッチした。発信源をたどった《クレスト4》は、巨大赤色恒星の周回軌道上で驚くべきものを発見した。発信源は、三百隻ずつの転子状宇宙船がでたらめに接合された統計三千隻の大宇宙船団だったのだ。ローダンは発信者とコンタクトをとるため、コマンド隊員とともに転子状船に乗りこむが…。
オクストーン人は、震動守護者アセル・キンを捕虜にして、いずこに通じているとも知れぬ転送機に震動守護者を送りこんだ。その転送先が、海王星の夢の海と呼ばれるメタンの海であるとついに判明した。そこでアセル・キンをあらためて捕まえるべく、レッドホース率いる突撃コマンドは海王星をめざす。震動守護者トロ・コンの操るオールド・マンとその超弩級戦艦群が包囲している海王星でかれらを待ちうけるものとは…。
時間警察すなわち震動守護者が支配している超巨大ロボット船オールド・マンがついに発進した。目的地は太陽系帝国以外にはない。このオールド・マンの侵入をゆるせば、太陽系帝国が破滅の危機に瀕することはまちがいない。ローダンは4万隻の艦隊に総攻撃を命じた。だが、テラナーの砲撃はことごとく敵のパラトロン・フィールドによって超空間にそらされてしまう。そこでローダンは、フィールドを破壊しようとハルト船とともに「クレスト4」で奇襲をかけるが…。
ローダンらテラナー5人は、敵の洋梨型宇宙船に乗りこみ惑星キーグから脱出した。だがその宇宙船は、知性生物を思いのままに操るクリスタル工作員に支配されていた。しかも、船内にはクリスタル工作員の奴隷である、縦横1メートル半の奇怪な宇宙人“将軍”がひしめき、ローダンらを捕らえようとしているのだ。一方《クレスト4》を指揮するアトランは、キーグから発進した8隻の敵宇宙船のいずれかにローダンらが乗っているにちがいないと8隻を追跡しはじめるが。
グリーンに輝く巨大なクリスタルの破壊を命じられた戦艦《オマゾ》が消息を絶った14時間がすぎた。自由意志を奪って人間を思いのままに操るヒュブノ・クリスタルに《オマゾ》は乗って取られてしまったにちがいない。その報告を受けたアトランと自由商人ロワ・ダントンは、ダントンの宇宙船《フランシス・ドレーク》で《オマゾ》捜査に乗りだした…。ようやく所在をつきとめたかれらは、《オマゾ》艦内に潜入して、乗員たちを救出しようと奇策をめぐらすのだが…!