著者 : エノキスルメ
隣り合うアレリア王国との紛争が続いているエーデルシュタイン王国。自らの出自を知らない孤児の青年フリードリヒは、幼い頃から非凡な聡明さを持て余し、平凡な人生にどこか物足りなさを感じながらも、田舎の町で穏やかに暮らしていた。ある日、町はずれに盗賊団が出没し、制圧に向かった討伐隊が壊滅。絶望的な状況に戸惑う民衆だったが、フリードリヒだけは様子が違いー?「僕は英雄マティアス・ホーゼンフェルト伯爵の息子だ」「大丈夫、僕の考えた作戦通りに動けば必ず勝てる」こうして自らを英雄の隠し子であると偽り、巧みな話術で民衆を奮起させて見事盗賊団を撃退!一件落着するも、英雄の息子を騙った罪人として捕らえられてしまう。重罰は避けられないかと思われたが、なんとマティアス本人からその才能を見出され、王国軍の騎士として国に貢献するよう命じられてー?これは、何者でもなかった青年が、歴史に名を刻む偉大な英雄となる物語。
隣国との戦争で見事大戦果を挙げ、士爵から準男爵に陞爵した領主ノエイン。辺境開拓を順調に進めるノエインのもとに、先の戦争での褒賞授与の式典と晩餐会の招待状が届く。式典に因縁の相手である父・マクシミリアンが来ることを知ったノエインは、最大で最上の復讐を果たそうと画策しー?一方でマクシミリアンも、ノエインを陥れようと陰謀を企てていた。ノエインの従者であり最愛の存在・マチルダの身に危険が忍び寄るーかと思いきやその企てすらも全てノエインの掌の上で…!?
ガレド大帝国を退け、無事王冠を戴いたスレイン。副官兼恋人なモニカとの結婚準備も進み、彼はいっそう充実した日々を送っていた。しかしそこで、スレインを狙った暗殺未遂事件と謀反が起こる。事件の裏には、再度ハーゼンヴェリアを狙うフロレンツの企みがあった。スレインはフロレンツを退けるため、難攻不落と名高い大帝国のザウアーラント要塞を内部から突き崩す奇策を思いつくがー。「君たちを雇い入れることができればフロレンツ皇子に勝てる」成り上がった若き王が智慧と奇策で国を変えていく内政戦記ファンタジー、決戦の第二弾。
小国ハーゼンヴェリアのしがない平民スレインは、王族たちの急逝により自身が王の隠し子だと知らされ、突如王位の継承を迫られる。知識も経験も足りない中で彼は、持ち前の聡明さとひたむきさ、そして副官モニカの支えで、結果を残し周囲に認められていく。しかし戴冠の直前、大国のガレド大帝国から宣戦布告が。圧倒的兵力差を前に、スレインは絶望的な抗戦か亡命かの決断を迫られー「戦おう。帝国と。そして勝とうー我が国を守ろう」各国の思惑が入り乱れる中、平民出の青年が類い稀な才覚で成り上がっていく内政戦記ファンタジー開幕!
名門貴族・ケーニッツ子爵の娘であるクラーラと結婚した領主ノエイン。そんな折、隣国ランセル王国との戦争が勃発し、ノエインにも出兵の王命が下される。ノエインが任されたのは要塞地帯にある砦の防衛。主戦場から遠く離れた場所に位置するため、容易な任務だったーはずが、開戦早々に仲間の砦が陥落してしまい!?これにより上層部が敵の戦略を読み違えていたことが判明。要塞地帯へ続々と投入される大量の敵兵を相手に、絶望的な防衛戦を強いられる。その時ノエインは戦況を覆すべく常識破りの奇策を講じて…!?
新兵器・クロスボウを駆使した策で辺境に攻め入る巨大盗賊団を返り討ちにした領主ノエイン。その襲撃に隣領の名門貴族・ケーニッツ子爵が関与していると見抜いたノエインは、落とし前を付けるべく子爵のもとへ向かう。腹の探り合いの末、ケーニッツ子爵に非を認めさせたノエインは、代償として王国北西部の貴族閥への仲介を要求。貴族閥の晩餐会に参加することになるが、いざ会場へ行けばノエインは盗賊団を壊滅させた新興領主として大貴族の注目の的で!?さらにノエインが持ち込んだ“手土産”は、会場中の貴族を騒然とさせることになりー!?一方、盗賊団の件でノエインの実力を認めて以来、友好的なケーニッツ子爵から縁談が持ち込まれる。相手は子爵の娘・クラーラ。成婚すれば子爵の後ろ盾を得られることもあってノエインは縁談を進めるが、クラーラは消極的な様子。そこで「幸福な結婚」を目指すノエインは一計を案じて…!?ひねくれ領主の辺境開拓物語、第三幕!
追放先の大森林でジャガイモ栽培とラピスラズリ採掘を軌道に乗せた領主イエインは、領都の名をノエイナと定めて開拓一年目を順調に終えた。迎えた二年目、急激に発展した領地は労働力不足に陥ってしまう。そこでノエインは働き手として奴隷の購入を決断。縁あって豪商の家に生まれた知識人奴隷の少女クリスティを購入するがー「私が奴隷になるなんて間違ってるのよ。それもこんな田舎領地の領主に飼われる奴隷なんて」彼女はとんでもない問題児であった!頭は良いが攻撃的で農民やメイドを見下し、不平不満しか口にしないクリスティ。そんな彼女の態度を看過できなくなったノエインは、身の程をわからせるための“教育”を施すことになり…!?
大貴族の父と愛人の間に生まれた不義の子・ノエイン。家族や使用人から蔑まれ、ひねくれた性格に育った彼は軟禁生活の末に屋敷を追い出される。実家と縁を切る代わりにノエインが与えられたのは、王国辺境の飛び地と領主の座。しかし辺境は未開の大森林が広がるだけの土地で!?辺境を発展させて誰よりも幸福な領主になるーそう決意したノエインは開墾に着手。軟禁中に極めたゴーレム操作の魔法と、書物で得た高度な知識で荒れ地を耕して農業を始める…までは順調に進むが、肝心の領民は0人であった。さっそくノエインは領民集めを開始。その手法は尋常でなくー盗賊を懐柔して従士に登用!難民を丸め込み従順な労働力を獲得!商人の娘の心を誘導して財務担当へ引き抜き!…と、悪賢く領民を増やすが、当の領民たちはひたすら敬愛を捧げるばかり!?さらに辺境開発の優れた手腕が大商会や上級貴族からも注目されてー!?ひねくれ領主の辺境開拓物語、開幕!