著者 : エマ・ドナヒュー
星のせいにして星のせいにして
1918年、アイルランド・ダブリン。スペイン風邪のパンデミックと世界大戦で疲弊しきったこの街の病院に設けられた“産科/発熱”病室には、スペイン風邪に罹患した妊婦が隔離されていた。孤軍奮闘する看護師のジュリア・パワーのもとへやってきたのは、秘密を抱えたボランティアのブライディ・スウィーニーと、テロリストと疑われる医師のキャスリーン・リン。死がすぐそばで手招きする、急ごしらえの小さな一室で、彼女たちは生命の尊厳を守るために闘いつづけたー名手エマ・ドナヒュー(『部屋』)が描ききった、パンデミック・ケアギバー小説の金字塔。
部屋 上・インサイド部屋 上・インサイド
五歳になったジャックはママと「部屋」に住んでいる。いつも必ず、ママが一緒だ。ジャックにとって、この部屋だけが「世界のほんと」だったー七年前に誘拐され、監禁された少女は、監禁されたまま子を産んだ。母は必死に子を育てる。人の尊厳と愛のために。極限状況を生き抜こうとする人間の勇気と気高さを描く物語。
部屋 下・アウトサイド部屋 下・アウトサイド
監禁されていた「部屋」からの脱出に成功したジャックとママ。しかし「解放」されたはずの「外」は、決して天国ではなかった。いっそ、「部屋」に帰りたいー。ジャックの悲痛な声、五年間密室でジャックを育ててきたママの「外」での苦悩。そしてママはついに「決意」する。世界中で絶賛された、感動のベストセラー。
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