著者 : エリック・ロ-ラン
「21世紀の007」とフランスで賞賛された新しいエンターテインメントシリーズの第2弾。今回主人公セス・コルトンが挑むのは、地球規模の異常気象を起こす環境テロリスト。彼らは南極に近い南太平洋の、深海9000メートルの海底に基地を建設し、グリーンランド海流を操って地球の気象を意のままに操ろうとしていた。グリーンランド海流は、極地の深海に沈み込んだ海水が2000年の時を経て南極の海水と合流し太平洋の真ん中に浮上してくる。この流れをほんの少し変えるだけで地球は氷河期に入り、人類の大半は死亡するのだ。物語は、南太平洋でアメリカの原子力潜水艦が遭難するところから始まる。この事故は人為的なものであると、「委員会」が原因究明をセス・コルトンに求めてきた。「委員会」とは表向きはふつうの実業家や科学者4人とセス・コルトンがメンバーとなって、これまでに何度も世界を救ってきた組織である。地球を壊滅させようと策謀するのは、いったいだれか-?ジャーナリストとして数々のベストセラーを生んだ著者が、現代の最先端科学の情報を駆使して、驚異の物語を展開する。
「21世紀の007」というべき新しいエンターテインメントシリーズの誕生。主人公の名、セス・コルトン、36歳。スコットランドの古城に中国人執事と二人きりで住み、身長1m82cm、マーシャルアーツで鍛えた強靱な肉体、黒い髪、整った顔立ち、鋭い眼差しをもつ。子どものころから天才的頭脳を持ち、各国語を流暢に話す。とくにコンピュータの知識と操作に優れていて、どんなに複雑なコードも解読し、軍事衛星さえもハッキングすることができる。新しい時代の“悪”に対峙するのは、セス・コルトンを中心とする“委員会”。メンバーの5人は、表向きはふつうの実業家や科学者だが、ブッシュ米大統領すら操る圧倒的な穀物メジャーたちに立ち向かう。そこに、ロシアの反動的な軍人グループ、利権をむさぼるアメリカの巨大企業、謎の天才科学者が三つどもえになってパワーゲームを繰り広げていく…。