著者 : エロイザ・ジェームズ
18世紀末のイングランド。世界中を周遊し、冒険譚を次々に出版している貴族アラリック・ワイルドが5年ぶりに帰国した。著作や彼を主人公にした芝居は大流行し、出迎えのために貴婦人たちが波止場にひしめき合うほど、彼はいまや女性の憧れのまとだった。兄の婚約披露のために開かれたパーティーでアラリックは、社交界にデビューしたばかりの愛らしい淑女ウィラと出会う。聡明で心やさしく、それでいて自分を表に出さない彼女にミステリアスな魅力を感じて夢中になるが、ウィラのほうは及び腰だ。彼女は奔放な両親のせいで悲しい思いをしてきたため、平穏な生活を望んでおり、華やかなアラリックに警戒の気持ちを抱いていて…ヒストリカルロマンスのトップ作家が描く注目の新シリーズ“ワイルド家”第一弾!
ポピーはフレッチャー公爵と熱烈な恋の末に結婚したが、4年後、夫婦の間には隙間風が吹いている。夫はベッドで自分を求めてくれない彼女が不満だったのだ。公爵の愛が冷めたと思った彼女はついに公爵家から出る決心をする。冷淡になった夫、口うるさい母から離れ、自由奔放な友人たちと暮らす道を選んだ彼女が見つけたものは?公爵との結婚生活はどうなるのか?登場人物たちの魅力的な会話で描く、人気シリーズ第2弾!
ロバータが舞踏会で一目見て恋に落ちた相手は、チェスの名手で色恋にかけても英国一と評判のヴィリアーズ公爵だった。遠縁のボーモント公爵夫人ジェマに後見人になってもらい、ヴィリアーズとの結婚を望むロバータ。一方、ジェマにもヴィリアーズに近づきたい理由があった。また、ジェマの兄デイモンは、自分に目もくれないロバータを誘惑するうちにどんどん夢中になり…。華麗でウィットに富んだヒストリカル開幕!
舞踏会で出逢った令嬢エディに、公爵ガウアンはひと目で恋に落ちた。彼から一途な想いを告げられたエディは、その情熱に心を奪われ結婚する。はじめて迎えた二人きりの夜、夢にまでみた幸福にひたるガウアン。かたやエディは、本心を打ち明けられぬまま、彼を悲しませたくない一心で夜を重ねていく…。ある時、そんな彼女の“思いやり”を知ったガウアン。エディを運命の女性だと信じていた彼は、想像もしなかった展開に失望し、悲しみに暮れたエディはひとり、はなれの塔に閉じこもって幾日もチェロを弾き続けたー。しかしやがてガウアンは、胸に宿ったエディへの愛に気づく。失いたくない運命を知った今、塔の上の彼女へと、再びあふれる情熱を伝えるためにガウアンは!?『塔の上のラプンツェル』をモチーフに描く、愛し愛される歓びの物語。おとぎ話シリーズ第4弾!
19世紀ロンドン。貴族令嬢テオは、後見人アシュブルック公爵の跡取りジェームズと兄妹のように仲良く過ごしてきた。ある音楽会の夜、とつぜんテオはジェームズから「きみはぼくのものだ」と告白され、その場で荒々しく唇まで奪われてしまう。互いへの想いに気がついた二人は、幸せの絶頂で結婚。ところが、新婚二日目にとんでもない事実が発覚する。この結婚は、ジェームズの父がテオの信託財産を使い込み、それを隠蔽するために仕組まれたものだったということが!テオの信頼を一気に失ったジェームズは、屋敷から永久追放された。-月日は流れ、かつて“みにくい公爵夫人”と揶揄されたこともあったテオは、いまやファッション界をリードする女性実業家として成功を収めていた。そんな彼女の前に、7年も消息を絶っていたジェームズが現われて…!?『みにくいあひるの子』をモチーフに描く、愛がおこした奇跡の物語。おとぎ話シリーズ第3弾!