著者 : キャサリン・コールター
FBI特別捜査官のシャーロックは、ニューヨークの空港で手榴弾を投げようとしていた男を取り押さえるが、その直後、市内の教会で時限爆弾が見つかった。ふたつのテロ未遂事件の関連を探ろうと、FBIは空港で捉えた男を調べるが、男は単なるジャーナリストで、テロリストから妻子の命と引き換えに犯行を強要されたと判明する。その頃、シャーロックの夫サビッチはある殺人事件の捜査に取りかかっていたが、奇妙なことに犯人には犯行時の記憶がなかった。凄惨な事件の背景には複雑に絡み合った事実が…。
FBI捜査官ニコラスのもとにテロ組織“COE”が爆破を企てているとの情報が入るが、現場に向かった直後に爆発が起こり、情報提供者も亡くなった。その炎を遠くから見るCOEのメンバー、バネッサは呆然とした。これまでCOEは、人を殺さないのをモットーとしてきたはずだった。だが今回、組織が犠牲者を出すのをためらわなかったのは、最近加わったダリウスの入れ知恵に違いない。バネッサは、次の凶行を防ぐため、組織のリーダー、マシューを誘惑して懐柔しようとするが…
理想のヒーロー像を知り尽くしたロマンス小説家のチェルシーは、この世にそんな男性はいないと割り切る現実派。ところがある日、親友のジョージィから外科医ジョナサン・ウィンターを紹介され、まさに自分の思い描くヒーローのようなその容姿にうっとり見とれてしまう。だがいざ話してみれば、いかにも堅物のエリートらしいジョナサンの発言にはむっとさせられるばかり。ついにロマンス小説までけなされて、思わず得意の鋭い舌鋒で彼をやり込めてしまうが…。実力派コールターの貴重な初期ロマンス。『ぬくもりの余韻』関連作。
「これがお前への報いだ」。FBI捜査官サビッチのもとに謎のメッセージが届いた夜、友人の連邦判事ラムジーが狙撃され重傷を負った。サビッチ夫妻はサンフランシスコへ駆けつけ、ラムジーが裁判を担当していたある事件の存在を知る。容疑者夫妻が自供せず、公判前には担当検事補が行方不明となっていたのだ。そんな中、入院中のラムジーが再度銃撃される。連邦保安官助手イブはFBI捜査官ハリーと組んで捜査にあたり、互いに好意を抱いていくが、その後も犯人による狙撃は続き…?
若い女性を狙った連続絞殺事件が発生。FBIのサビッチは若手捜査官のルーシーとクープを担当させる。そんな矢先、ルーシーの父親が急死。遺された謎の言葉から、封印された一家の秘密の扉が開きだす。22年前の祖父失踪の真相とはー?一方、全米各地で繰り返される悲劇に捜査は難航するが、DNA鑑定の結果、犯人は稀代の連続殺人鬼テッド・バンディの子供だと判明した。FBIをあざ笑うかのように犯行を重ねる殺人鬼はサビッチを狙撃。不意を衝かれた彼はその場にくずおれるが…!?