著者 : キャシー・ウィリアムズ
私は彼の、ただの秘書。 同じベッドで眠るとしても。 プレイボーイ富豪ガブリエルの秘書を務めるアビーは、 スペイン出張の際に立ち寄った彼の祖母宅で立ち尽くしていた。 ガブリエルの婚約者だと誤解され、同じ寝室に通されたのだ。 天蓋付きの巨大なベッド、その上に置かれたふたりの荷物……。 恋の炎に焼かれて破滅していった前任の秘書たちの運命を教訓に、 アビーはこの2年、彼の魅力を必死に無視しつづけてきた。 しかし今、冷静な秘書の仮面がはがれ落ちるのを感じながら、 彼女はガブリエルの衝撃的な言葉を耳にした。 「僕の婚約者を演じてくれたら、君が望むだけの報酬を払おう」 喜ぶ祖母の病状を気遣うガブリエルに頼み込まれ、うろたえながらも承諾したアビー。しかし、あまりにも親密な彼のしぐさに無垢な心はたやすく奪われ、罪深い喜びに身をやつして……。生真面目な田舎娘を突如襲った、激しくも切ない愛のゆくえをお見逃しなく。
魅惑の富豪と冴えない私。 不自然すぎる“恋人同士”。 高級リゾート施設の広告提案に臨んだエリーは、 広告主であるニッコロ・ロッシの姿をひと目見た瞬間に まるで流砂に落ち込むような感覚を味わった。 端整な顔、漆黒の髪と瞳、しなやかでたくましい体つきーー ギリシア神話の彫像のように美しい冷徹なプレイボーイ富豪は 色気に欠けるエリーの広告案を一蹴し、悪魔のように微笑した。 「1週間、現地のヴィラに泊まるんだ。僕の恋人のふりをして」 わけあってこの仕事を逃すわけにいかないエリーは彼に従った。 これは純粋な現地視察よーーざわめく胸にそう言い聞かせながら。 安全第一の人生を送ってきた仕事人間のエリーにとって、ニッコロの危険な提案は青天の霹靂でした。この世の楽園のように美しいリゾートで心と体を解きほぐされ、募りゆく恋心を自覚したエリーは、束の間の喜びと知りながら独身主義のニッコロに純潔を捧げて……。
キャサリンはドミニクに別れを告げようとしていた。 この半年間、彼女は夢の世界に漂っていた。 豪華なドレスに身を包み、毎夜パーティにくりだして、 とびきりすてきなフランス人富豪の男性と熱い恋に落ちて……。 でも本当のキャサリンは、平凡で控えめでまったく目立たないタイプだ。 それに比べて長身で魅力的なドミニクは常に女性たちの注目の的。 彼が本気で想ってくれているとは、ましてプロポーズされようとは、 キャサリンは夢にも思っていなかった。 あとわずかしかない命を輝かせるため、ロンドンに来ていたのだから。 ドミニクを愛している。だからこそ、彼からの婚約指輪は受け取れない。 ほかに恋人がいると嘘をついてドミニクを激怒させ、別れを告げたキャサリン。ところが、バーミンガムに戻って元の地味な暮らしを送っていた彼女のもとに、ドミニクが突然姿を現し……。人気作家C・ウィリアムズのシンデレラ・ロマンスをご堪能ください。
憎みたければ私を憎めばいい。 でも、この子だけは愛してほしい。 母亡きあと、障害のある弟の世話をしながら ケータリング業を営むソフィは、運転中に事故を起こした。 見たこともない高級車にぶつけてしまったのだ。 よりによって車の持ち主は、父の会社の買収を狙う実業家、 マティアス・リヴェロだった。彼はソフィの素性を知るや 多額の賠償金を突きつけ、支払えないなら彼のパーティに 無報酬で完璧な料理を提供するよう迫った。 無事成功を収めたソフィだったが、誘惑の罠に絡めとられ、 彼に身を捧げてしまう──まさか妊娠するとも知らずに。 無垢で健気なヒロインを数多く描いてきたC・ウィリアムズ、渾身のシンデレラ・ロマンスです。横暴な父と冷酷なヒーローの狭間で、必死に我が子と弟を守ろうとするヒロインに心を揺さぶられます。
床にはいつくばって銀行のオフィスを掃除していたサラは、不意に聞こえてきた男性の声に凍りついた。この声は…ラウル!間違いない。二人は5年前、海外のボランティア活動で知り合った。ラウルは帰国する際、永遠の約束を求めるサラに冷ややかに告げた。「ぼくの人生設計の中に、きみは存在しない」あれから彼は野望を次々と実現し、今や銀行のオーナーだという。一方、サラは清掃員となり、ぎりぎりの生活を送っていた。でも、どんなにみじめで逃げたくても、再会したからには言わなければ。ラウルとわたしには、4歳になるかわいい息子オリヴァーがいることを。
パートタイム従業員のケイティは社長室に呼ばれた。会社の情報を、彼女を騙した元恋人に漏らしたと疑われたのだ。彼ほど不実な人のために、そんなことをするわけがないのに!潔白を訴えるケイティに、冷徹な実業家の社長ルーカスは言った。「大事な取り引きが終わるまでの2週間、君を監禁する」豪華なクルーザーに、監視役のルーカスと二人きり…。熱く燃える黒い瞳に見つめられ、無垢なケイティは身をすくめた。一方のルーカスは、大きな誤解のもと、こう思っていたー美しい顔で男に取り入る女だ、僕以外では手に負えなかろう、と。
無残な別れを経てもなお、 愛の記憶が絡みつくーー 「いったい何の権利があって、僕から息子をとり上げたんだ?」 偶然再会し、強引に家まで送ってくれた大富豪レアンドロは 彼にそっくりなアビゲイルの赤ん坊を前にして激怒した。 1年半前、彼の経営するホテルで出会ったとたん激しい恋に落ち、 その強烈な魅力に抗うすべもなくアビゲイルは純潔を捧げた。 だが夢のような日々も束の間、彼の妹に悪質な嫌がらせをされ、 アビゲイルは泥棒呼ばわりされて彼に捨てられたのだった。 レアンドロは金褐色の瞳に怒りをたぎらせ、冷徹に告げた。 「結婚するんだ。君が好もうと好むまいと、ほかに道はない」 社会の底辺に生まれた私が大富豪の妻になれるはずはない、と愛なき求婚を断るアビゲイル。どちらも譲らず、試用期間として同居を始めますが、互いへの情熱は抑えがたく……。愛を知らないプレイボーイ富豪と天涯孤独の乙女の切なくも甘美なシンデレラロマンス。
大企業で働くアンドレアは、ある日突然の呼び出しを受けた。若くしてこの企業帝国を率いる伝説的人物、ガブリエル・クルスに。そして彼と対面を果たしたとたん、あやうく気を失いかけた。5年前、恋に落ちたスペイン人男性に瓜二つだったのだ。でも名前が違う。それに、彼は貧しい放浪生活を送っていた…まさか、あのときの彼は億万長者という素性を偽っていたの?それなら、逃げなければー!あの秘密を知られる前に。ガブリエルの前から姿を消そうとしたアンドレアだったが、自宅まで追ってきた彼に、見られてしまう。まだあどけない、だが彼にそっくりの、4歳の男の子を。
「どういうこと、レオ?本気のはずがないわよね」サミーはレオが差し出した婚約指輪を見て、そうきいた。彼はプロポーズしているの?よく知りもしない、隣人の私に。レオは世界的企業を経営する億万長者。私は地味な小学校教師。いぶかるサミーに、レオは途方もない偽りの婚約話を持ちかけた。亡き弟の娘の親権を取るために、社会的信用が欲しいのだと。代わりに、彼女の病弱な母が抱える住宅ローンを全て支払うと。そして、本物の恋人には絶対になりえない、君が適任だと…。密かに憧れたこともある人の残酷な申し出に、サミーは震えた。
ある日リサは会社社長アンガスの車にはねられてしまう。そのせいで旅行をキャンセルせざるを得なかった彼女に、アンガスは治療や旅行費用の賠償を申し出るが、リサは断る。ところが後日、驚くことにアンガスから招待状が届いた。賠償の代わりに、彼の船でクルージングに出かけようというのだ。誠意に押されて同行したリサは、思いがけず至福の時を過ごす。アンガスはハンサムで優しく、情熱的でセクシーだった。旅の終わりが近づいた夜、リサは求められるまますべてを捧げた。独身主義者と公言する彼の子を宿すとは、思いもせずに…。
ルーシーは夫のディオに離婚を迫った。結婚して1年半、夫が屋敷に招く客を妻としてもてなし、理想の夫婦を演じてきた。でも、それももうおしまい。父亡きいま、夫婦を続ける意味はない。この結婚は、夫が父の会社を救うという契約の一部だったのだから。結婚式の夜、それを知った彼女は夫とベッドをともにするのを拒み、その後も、人前に出るとき以外は一緒にいることさえ避けてきた。ところが、離婚を告げられたディオの反応は意外なものだった。まだ行ってないハネムーンのあとでなら別れてもいいというのだ。カリブの島で2週間、心ゆくまでベッ
既婚男性に騙され、傷心のローラは田舎に帰った。村の小学校教師をしながら、祖母とふたりで暮らしている。そんなある日、祖母がおつき合いをしている男性の息子、アレッサンドロ・ファルコーネが訪ねてきた。彼は巨大グループ企業を統括するビジネス界の大立て者で、年老いた父親を、ロンドンに引き取ろうとしていたのだった。初めて会った瞬間から、ローラとアレッサンドロは惹かれ合う。田舎娘の何がアレッサンドロの気を引いたのかはわからないが、ローラは彼の熱い誘惑にさらされて……。
ある週末の夜、スージーのみすぼらしいフラットに、ゴージャスな男性が100本の薔薇を抱えてやってきた。「きみは僕のタイプじゃないが、どうしても一度抱きたい」彼の名はセルジオ・ブージ、世界的企業を率いる大富豪だ。セルジオとレストランで出会い、誘われたのは2週間前のこと。金目当ての女と決めつけられて傷つき、その夜はキスだけで別れた。けれど、あまりにも魅力的な彼に強引に求められては抵抗できず、“短期間の体だけの関係”をスージーは受け入れてしまう。二人の相性は申し分なかった。それでもいつか終わるはずの関係が、思いがけない事態を迎える。スージーが妊娠したのだ。セルジオがスージーの思いに応えてくれる日は来るのか?切ないラブストーリー。
買収攻勢にさらされた女性用のシェルターを守るため、チェイスは買い手の“AMホールディングス”に赴いた。そこへ現れたのは、若き経営者アレッサンドロ・モレッティ。かつてチェイスが愛し、清い関係のまま別れた相手だった。8年前のあの日、自分には夫がいると告げ、真実を隠したまま、チェイスはアレッサンドロの前から姿を消したのだった。もう私のことなど覚えていないはず…そう思っていたのに、彼はいまだくすぶる、当時の恨みを忘れていないようだった。この好機を逃すものかとでも言うように、アレッサンドロは言った。「僕と寝れば、シェルターは存続させてやってもいい」と。
フィットネスクラブに勤めるメリッサは、ネット検索したエリオット・ジェイの略歴に目を凝らした。経済界の大物。32歳にして投資銀行の経営者…。でも家族や私生活についての情報はない。つまりお金儲けにしか興味のない、非情な銀行家ということだ。そんな彼が娘の体調管理の仕事を依頼してきた。その娘というのが14歳!隠し子がいたことすら驚きなのに、いったいいくつのときにできた子供なの?面接で会ったエリオットは予想どおり仕事一筋の傲慢な冷血漢だった。いくら高額の報酬を提示されても頭では断るべきだとわかっている。なのに、メリッサは危険と知りつつ好奇心を抑えられなくなっていた。
ベスは双子の妹の頼みに驚愕した。妹は実業家マーコスの秘書として高給を得ているが、社内不倫のあげく妊娠したうえ、出産が終わるまでベスに身代わりを務めてほしいというのだ。話を聞くかぎり、マーコスは社内恋愛すら許さないワンマンな社長だ。とはいえ、ただ一人の妹のためにできるだけのことはしてあげたい。妹になりすましたベスは、緊張しながら出勤した。そして初めてボスであるマーコスと対面し、息が止まりそうになった。傲慢さをにじませながらも、荒削りさがセクシーな男性。ぽうっと立ちつくすベスは、そのときは想像すらしなかったーマーコスと恋に落ち、運命の皮肉さを思い知らされることになるとは。