著者 : サラ・M・アンダーソン
なぜこれほど親切にしてくれるの? 大富豪の彼とは身分違いのわたしに……。 ジニーはシカゴの高級レストランのバーで働いている。 この3年近く、毎晩カクテルを飲みに来るロバートは得意客だ。 小児専門の外科医で、大富豪ワイアット家の御曹司にもかかわらず、 彼はいつもひとりで来店し、冷ややかにお酒を飲んでいるだけ。 裕福でハンサムな独身男性として名高いのに、どうして? そんなある日、唯一の家族である姉が出産後に亡くなり、 ジニーは生まれたばかりの姪を引き取って途方に暮れていた。 すると、ロバートがジニーの住まいに突然現れ、決然と言い放った。 「ナニーでもメイドでも手配するから、早く仕事に戻ってくれ!」 わたしを助けに来てくれたの? 気づけば抑えてきた恋心が燃え……。 ジニーはロバートの厚意を断ろうとしますが、聞く耳を持たぬ彼にいきなりキスされ茫然とします。胸に秘めた想いをついに伝えようとした矢先、なぜか彼は一線を引いて……。栄光のRITA賞受賞作家、サラ・M・アンダーソンの珠玉のロマンスをお届けします。
わたしにとっては初めての宝物でも、 彼にとっては、すぐに消える戯れのキス。 裕福なジェナー家の家政婦の娘ソフィアは、御曹司エリックを慕っていた。 彼が全寮制の名門高校へ入るためにニューヨークへ旅立ったとき、 ソフィアはまだ13歳で、心にぽっかり穴があいたようだった。 それ以来会うこともなく15年が過ぎた今、ソフィアは職を求めて、 不動産帝国の王者となったエリックのもとへ足を運んだ。 1年前に病を得て、前の仕事を続けられなくなってしまったが、 女手一つで1歳の双子を育てるには、どうしても働く必要があるのだ。 面接の結果、みごと雇われることになって喜んだソフィアの脳裏に、 かつてエリックにされた初めてのキスが甦り、彼女は自らを戒めたーー 忘れなさい。あれは彼が覚えてさえいない、ほんの戯れだったのだから。 ロマンス界の頂点とも言うべきRITA賞に輝いた経歴を持つサラ・M・アンダーソンによる、情熱と瑞々しさを併せ持ったシンデレラ・ストーリーをお贈りします。少女時代の恋心が疼くソフィアですが、エリックは“社員は決して口説かない”と心に決めていて……。
望むべくもない愛に嘆くより、 愛を撤回されるほうが、つらい……。 大富豪社長マーカスの秘書を務めるリバティ。 つらかった子供時代や出自のことは胸の奥にそっと秘め、 信頼できるボスの下で働く幸せをかみしめる日々だ。 淡い恋心を抱いてもいるが、恋の成就など想像もしていなかった。 名門一族出身の彼とは、もともと住む世界が違うから……。 そんなある日、マーカスと日課のジョギング中に、 公園に捨てられた生後まもない赤ん坊を見つけた。 わが身に重ね、思わず知らずその子を優しく抱いたリバティを、 マーカスは初めて女として意識し、やがて二人は深い仲になったーー ほどなく、リバティが胸にしまい込んでいた“秘密”が露見し、 マーカスの怒りの炎が二人の愛を焼き尽くしてしまうとも知らず。 “ロマンス小説界のアカデミー賞”とも言われるRITA賞を受賞し、人気と実力を証明してみせたサラ・M・アンダーソン。この名筆による、愛と心の揺らぎを濃やかに描き出した珠玉作をお贈りします。一筋縄ではいかない恋に涙する、切ないシンデレラ・ストーリー!
妻は夫にキスをねだった。 つらい記憶をすべてなくして。 夫はどこ? わたしは、いつ子供を産んだの? 4カ月ぶりに昏睡から覚めたスカイは困惑しきっていた。 夫のジェイクとは大恋愛のすえ、両親に結婚を猛反対され、 駆け落ち同然で故郷の街を出たーーなのに今、彼女は故郷の病院にいる。 しかも夫は億万長者となり、娘まで生まれていたのだ。 事故の後遺症で、記憶はところどころ抜け落ちてしまったが、 夫の優しい笑みと情熱的な口づけを思い出すと、スカイは心が安らいだ。 だが見舞いに来た夫のぎこちない様子に、ふと言いしれぬ不安を覚える。 愛のかけらも感じない、短く義務的なキス……。 いったい、わたしたちの間に何があったのだろう。 ドラマチックな作風で話題沸騰中のRITA賞受賞作家、サラ・M・アンダーソン。人気の記憶喪失をテーマに描かれる今作は、心がすれ違ってしまった夫婦が、失われた記憶を取り戻す中で、愛を思い出していく感動作です。
ずっとひとり寂しく生きてきた。 恋は贅沢と、自分に固く禁じて。 トリッシュが大富豪ネイトの屋敷でナニーとして働くことになったのは、 彼女だけが彼の姪である赤ん坊を泣きやませたからだった。 破格の報酬とすてきな部屋、毎日出されるおいしいごちそうに、 貧しい生活しか知らないトリッシュは驚くしかなかった。 しかも、敏腕実業家として名高い億万長者のネイトは、 世間の女性から理想的な結婚相手と騒がれるほどセクシーな男性だ。 けれどいくら彼と同じ家で暮らし、同じ時間を過ごしても、 私は1カ月後には出ていく臨時のナニーにすぎない。 携帯電話も持っていなかった貧乏学生の私を、 お金持ちの彼は哀れんだだけ。恋をするなんて間違っているわ……。 人気沸騰中、サラ・M・アンダーソンの2016年度のRITA賞受賞作! 彼女の持ち味であるドラマチックな展開はそのままに、恋を背を向けて生きてきたヒロインのせつなさも楽しめる1作です。
忘れえぬあの情熱の夜、 小さな命を授かって……。 高級スーツに身を包んだハンサムな新しいCEO、ゼブを見た瞬間、 ケーシーは思わず息をのんだ。 広い肩、堂々とした物腰、 莫大な富と権力の持ち主とすぐわかる強烈なオーラ。 まるで魔法にかかったように、たちまち彼女はゼブの虜になった。 そして、デートのあとアパートまで送ってくれた彼に身も心も捧げた。 ロマンティックにはほど遠かったけれど、 今まで経験したこともない絶頂感に満ち足りて。 ところが数週間後、予想外の妊娠に気づき彼のもとを訪ねると、 ゼブの冷ややかなグリーンの瞳に一瞥されてしまい……。 D-1737『幻の一夜の忘れ物』でデビューしたRITA賞受賞作家、サラ・M・アンダーソン。人気の一夜の恋をテーマに実力派が綴る、スリリングなジェットコースター・ロマンス!