著者 : シェリー・トマス
資産家令嬢のミリーは、親に結婚を決められたフィッツヒュー伯爵と出逢った瞬間、ひと目で恋に落ちた。はじめての気持ちに心を躍らせるミリー。一方のフィッツは、多額の負債を抱えた一族のために、長年思いを寄せていた女性に別れを告げてこの結婚を選んだ。そのことを知ったミリーは、自分にとってもこれが望んだ結婚ではないふりをし、想いを隠し通すことを決意する。ただの同居人として暮らしはじめた二人だったが、ともに助け合い、困難を乗り越えながら時を重ねるうちに、いつしか信頼と敬意で強く結ばれるようになっていた。フィッツの傍らでミリーは、報われることのない愛にせつなさを募らせながらー。そうして8年が経ったある日、遠く離れていたかつての思い人と再会したフィッツ。ミリーは彼への想いを断ち切るため、最後にある提案をするが…。
ヴィクトリア朝イングランド。レンワース侯爵は、ロンドン社交界で“理想の紳士”と称されるも、愛を信じたことはなかった。一方、貧しいルイーザは姉妹を養うために条件のよい結婚を望み、念願の社交界デビューを果たす。侯爵はルイーザに強く惹かれるが、結婚する気はない。二人のゲームのような駆け引きは予想外の展開に!米ロマンス書評サイトなどで2013年の「ベスト・ロマンス」に選ばれた、圧倒的高評価の超話題作。
19世紀イングランド。博物学者である公爵クリスチャンから公の場で侮辱された、美しき未亡人ヴェネチア。心を傷つけられたヴェネチアは仕返しを企み、公爵を追って豪華客船に乗り込む。数週間の船旅のあいだ、ヴェールで顔を覆い素性を隠したまま彼を誘惑し、夢中にさせたあとで姿を消すつもりだった。ところが計画とはうらはらに、ヴェネチアは彼との距離が縮まるにつれ、洗練された知性とその奥にひそむ情熱的な男らしさに惹かれていく。クリスチャンもまた、ヴェールに覆われた彼女の神秘的な魅力に心を奪われていた。船上で激しい恋に落ちる二人。ヴェネチアは素顔を明かせないまま甘く親密なときは過ぎ、船旅も終わりに近づいたころ、クリスチャンからある秘密を打ち明けられて…。2年連続RITA賞受賞の人気作家が綾なす、優雅なヒストリカル・ロマンス!