著者 : ジェニファー・ヘイワード
操り人形が愛を求めるなんて、 許されないと思っていた。 父親から愛されず、出世のための駒として扱われてきたジア。 ついに横暴な父に耐えきれなくなったジアは息子を連れて、 密かに別天地へ逃れ、今ようやくささやかな幸せに浸っていた。 だがそんなとき、思わぬ人物と再会する。 実業家サント・ディ・フィオーレ──彼とは4年前、 たった一度だけ熱い情熱を交わし、そのまま別れたきりだった。 ジアは激しく動揺した。もう二度と会えないと思っていたのに。 真実を知ったら、サントはどうするかしら? 彼はすぐに気づくはず。息子はサントと瓜二つなのだから……。 『十八歳の恋は今』『シンデレラを演じる十日間』に続く、名門ディ・フィオーレ家の美しい兄弟たちが繰り広げる熱いロマンスをお楽しみください。不器用ながらも健気なヒロインは好感度抜群! 赤ちゃんの存在がヒーローの心を揺さぶり、変化を起こしていきます。
秘書が恋したのは、 仕事中毒の冷たいボス。 私があの気難しいCEOの秘書に採用されたの? フランチェスカは喜びと不安で胸がいっぱいになった。 ハリソン・グラントは女性たちを虜にする甘い容姿とは裏腹に、 些細なミスも許さない冷酷な仕事ぶりで知られている。 密かにハリソンに焦がれるフランチェスカは、 ボスに認められたくて懸命に働くが、労いの言葉一つなかった。 やっぱり彼は私のことなんてなんとも思ってないのね。 その矢先、重要な契約が整ったあとの高揚感のせいか、 車内でハリソンに誘惑され、唇を許してしまった彼女は……。 2016年のデビュー以来、着実に実力と人気をあげてきているJ・ヘイワードが描くのは、ボスと秘書のドラマティックなロマンス。丁々発止の会話と切ない心情が交錯する読み応えのある一作です。
私に偽のシンデレラになれというの? でも、それで父を救えるのなら……。 カフェで働くキアラは、週末は実家のベーカリーを手伝い、 母を亡くしてからすっかり元気を失った父を支えている。 だが、その店の経営もしだいに傾き始め、彼女は悩んでいた。 そんなとき願ってもない申し出が飛びこんできた。 事情を知ったカフェの常連客である会社社長ラゼロが、 重要な商談の場に婚約者として同行してくれれば、 見返りとして店の融資に全面的に協力しようというのだ。 彼の黒く輝く瞳に射ぬかれ、気づけばキアラは承諾していた。 まさかラゼロを本当に愛してしまうことになるとも思わずに。 『十八歳の恋は今』の関連作をお届けします。愛も結婚も興味がない富豪ラゼロ。ビジネス上必要になった“婚約者”のキアラとの距離が縮まるにつれ、彼の中に思いがけない変化が生まれて……。
無邪気な青い情熱を、 彼はこっぱみじんに打ち砕いた。 半年前、両親を事故で失って以来、クロエの人生は一変した。 父母が築きあげた化粧品会社を、ニコが引き継いだのだ。 なぜ父は遺言書で、私ではなく彼を後継者に指名したのだろう。 確かにニコは父の亡き親友の息子で、これまで実子同然の援助を 与えられてきたけれど、いくらなんでもあんまりよ。 クロエの脳裏に10年前の苦い思い出がよみがえった。 地味で奥手な18歳の彼女を励まし、自信を与えてくれたニコ。 だが無垢な身を捧げたとたん裏切り、冷酷に立ち去ったのだ。 もうこれ以上彼に奪われてはだめ。そう、心までは……。 リアルな現代の男女の機微を、クラシックなハーレクイン・ロマンスにうまく落とし込んだ恋物語を得意とするジェニファー・ヘイワード。今作も彼女の筆致が冴えわたります。お見逃しなく!
“国王は愛する女性との結婚を決めた” その嘘が本当なら、どんなにいいか。 この数カ月、ソフィアはアカシニアのプリンスであるニックと、 手放しでは喜べない関係にあった。彼の秘密の恋人だったのだ。 しかし決して本気にならない、というルールを守れなくなり、 彼女は別れを決意する。心がちぎれるほどつらくても。 けれどその後、ソフィアは赤ちゃんができたことに気づいた。 この子は必ず産むけれど、大きな問題が1つある。 ニックは今やアカシニアの国王で、伯爵令嬢と婚約しているのだ。 ところが悩むソフィアの前に、怒り心頭のニックが現れる。 そして彼と結婚しなければ、子供は取りあげると脅してきた! 王の世継ぎを身ごもったため、ヒロインはヒーローがおさめる国へ連れ去られ、結婚を迫られます。しかしロマンチックなロイヤルウエディングどころか、計画的な妊娠だったのではと彼女は王から疑われつづけ、とうとうパニック発作を起こしてしまいます……。
この身にふたたび命を宿しても、 夫の心を虜にすることはできないの? アンジーは大富豪ロレンツォと2年前に離婚した。 薔薇色の新婚生活は彼女の流産を機に一変してしまった。 まるで火が消えたように夫の興味は仕事に移り、 傷ついたアンジーは耐えきれずに家を出たのだった。 ところが、彼女がようやく新たな一歩を踏みだそうとした矢先、 ロレンツォが突然現れ、離婚は成立していないと断言すると、 彼女の父親の会社への援助と引き替えに復縁を迫った。 いやよ、もうあんな悲しい思いはしたくないわ。 抗うアンジーをかき抱くと、ロレンツォは熱いキスで黙らせ……。 ロレンツォに強引に連れ戻され、あらためて夫婦としてやり直すことを決めたアンジー。流産を機に突然冷淡になった彼を信じきれず悩んでいたとき、彼女にふたたび妊娠の兆しが現れて……。
乙女の窮地を救う騎士のごとく現れた彼。 その姿は偽り、それとも真実……? まもなく結婚式が始まるというのに、花嫁姿のミーナは泣いていた。 花婿は、かっとなるとすぐに暴力を振るう卑劣な男だが、 借金を返すためには、彼と結婚する必要があるのだ。 するとそこへ、見覚えのあるハンサムな男性が訪ねてきた。 ネイト・ブランズウィック──ホテル客室係のミーナが担当する、 スイートルームに泊まる大富豪だった。彼はミーナの話を聞くと、 驚くべき提案をした。「僕と結婚すればいい。決めるのは君だ」 ミーナはネイトを信じて簡素な式を挙げ、彼の屋敷へ逃げ延びた。 数カ月後、妊娠した彼女は夫の本心を知り、深く傷つくことに……。 作家競作8部作〈ディ・シオーネの宝石たち〉第7話は、ディ・シオーネのきょうだいたちとは母親違いのネイトと、貧しいホテル客室係ミーナとの甘く切ないロマンスです。最終話もお楽しみに!
情事の相手にしかならない女── どんな男性も私の愛は求めない。 会社を立ちあげたばかりのアレクサンドラは、 巨大企業デカンポ社から新商品の仕事を打診されて喜んだものの、 一方で不安も隠しきれなかった。 じつはこの企画の責任者である副社長ゲイブは、 アレクサンドラの実姉の夫の弟で、すでに面識があった。 彼はなぜか初めから私に手厳しい。一緒に仕事をする気はあるの? 案の定、ゲイブから挑発的に扱われたアレクサンドラは傷つき、 溢れる感情のまま彼に詰め寄るが、それは大きなミスだった。 次の瞬間、彼女は力強い腕に抱かれ、問答無用で唇を奪われて……。 R-3196『仕組まれた復縁』に続く、期待の新作家が描く愛憎渦巻くデカンポ家のロマンスをお楽しみください。互いの過去を知るうちに、ぶつかってばかりいたふたりの関係に変化が……。
母のせいで破産した日、オリヴィアは家を飛び出した。以来、1年間ミラノで息をひそめて暮らしていた。ある日、彼女はトニーという男性と出会い、久しぶりに楽しい時間を過ごした。ところが家まで送ってくれた彼は、部屋に入ったとたん豹変した。彼の本名はロッコといい、ミラノの富豪一族の出身だった。オリヴィアを、自分の祖父をたぶらかした魔性の女と決めつけ、本性を暴こうとしたのだ。ひどい誤解だ。オリヴィアは必死で身の潔白を訴えた。初めて覚えた胸のときめきを、屈辱にぬりつぶされながら。