小説むすび | 著者 : ジョアンナ・メイトランド

著者 : ジョアンナ・メイトランド

仮面舞踏会は公爵と仮面舞踏会は公爵と

私は本当は女だと明かしたい。 でも明かせないーー愛しの公爵に。 親から望まぬ結婚をさせられそうになって家出したのち、 アレクサンドラは“アレックス”という名で男のふりをしてきた。 英国公爵ドミニクと出逢って、生まれて初めて抱いた恋心。 けれども、彼はアレックスがまさか女性とは夢にも思っていない。 そんなある日、仮面舞踏会が開かれることになり、 小柄なアレックスは周囲にそそのかされて女装をさせられることに。 でも、たった一度だけでも、公爵様に女として見てもらえたら……。 真っ白い長手袋に、きれいなドレス……ああ、どんなにすてきかしら? 舞踏会当日。ひときわ華やかなレディがアレックスであるとも知らず、 ドミニクはたちまち熱いまなざしで彼女を見つめてきたーー! 凜々しい男装の麗人がヒロイン、密命を帯びた公爵がヒーローの、ドラマティック・リージェンシー! 男と男として出逢い、男と女として仮面舞踏会で惹かれ合うふたり。けれどもヒロインは、愛する公爵にさえ、女性であることを知られたら破滅する運命で……。

伯爵と記憶をなくした娘伯爵と記憶をなくした娘

名前も身元も定かでない娘が、 伯爵の心に留まるはずもなく……。 嵐が迫るなか、ずぶ濡れの娘は夜道を当てもなくさまよっていた。 寒さと疲れで事切れる寸前、通りがかりの伯爵ジョナサンに救われ、 彼女は近くの牧師館へ運ばれたが、自分の名前も出自もわからなかった。 牧師夫妻は彼女を仮に“ベス”と呼び、親戚として共に暮らし始めるが、 一部の上流階級からは怪しまれ、冷遇されてしまう。 ああ、わたしを助けてくれた優しいあの人にまた会いたい……。 自分の名前は忘れても、彼のことは一生忘れられない。 そんなベスの願いは叶うこともないまま半年が過ぎたころ、 夢にまで見たジョナサンと再会を果たすが、彼の挨拶に色を失った。 「はじめまして。自己紹介させてもらえないか?」 記憶喪失に陥ったベスはひけめを感じながらも伯爵への想いを募らせますが、半年ぶりに会ったジョナサンは彼女のことをまったく覚えていないうえに、彼は上流階級にふさわしい花嫁を娶ることを求められていて……。悲しい定めに翻弄される娘を劇的に描いたリージェンシー。

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