著者 : ダニエル・アラルコン
夜、僕らは輪になって歩く夜、僕らは輪になって歩く
内戦終結後、出所した劇作家を迎えて十数年ぶりに再結成された小劇団は、山あいの町をまわる公演旅行に出発する。しかし、役者たちの胸にくすぶる失われた家族、叶わぬ夢、愛しい人をめぐる痛みの記憶は、小さな嘘をきっかけに波紋が広がるように彼らの人生を狂わせ、次第に追いつめていくー。鮮やかな語りと、息をのむ意外な展開。ペルー系の俊英がさらなる飛躍を見せる、渾身の長篇小説。
ロスト・シティ・レディオロスト・シティ・レディオ
舞台は内戦状態にある架空の国の首都。行方不明者を探すラジオ番組「ロスト・シティ・レディオ」の女性パーソナリティーのもとを、ある日ひとりの少年が訪ねてくる。ジャングルの村の人々が少年に託した行方不明者リストには、彼女の夫の名前もあった。次第に明らかになる夫の過去、そして暴力に支配された国の姿ー。巧みなサスペンスと鮮烈な語り。英語圏、スペイン語圏の双方で高い評価を獲得してきたペルー系アメリカ人作家による初長篇。PEN/USA賞、ドイツ・国際文学賞、受賞作。
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